「漫画『夫のタヒ体が消えている』の、最終回(結末)までのネタバレ&レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「話のおさらいをしたい」
「話の流れを簡潔に知りたい」
という方はぜひご覧ください。
あらすじ・レビューにネタバレを含みます。
セリフは省略しているため一語一句同じではありません。
ご了承ください。
- 登場人物紹介
- ①太郎のモラハラに悩む春子
- ②父親を56した夏美
- ③夫のタヒ体が消えている!
- ④太郎は生きてた!?逃げる春子と夏美
- ⑤太郎を村から追い出すことに成功
- ⑥春子と夏美に平和が訪れ…る?
- レビュー・感想
登場人物紹介
最初に、主な『登場人物』を紹介しておきます。
雲下 春子(40):妻
雲下 太郎(52):モラハラ夫
雲下 夏美(16):娘
冬木(16):夏美の彼氏
秋倉(26):若い常連さん
桑田 :初老の常連さん
①太郎のモラハラに悩む春子
閉鎖的な村で、夫と2人で食事処を営んでいる春子。
毎日笑顔で店を切り盛りする春子だったが、そんな春子は影で夫の太郎のモラハラに悩んでいた。
店の経営が年々苦しくなっているためか、そのストレスを春子にぶつけてくる太郎。
太郎は酒を飲んでは暴れ、春子だけではなく娘の夏美にもきつく当たる。
春子は力の強い太郎に歯向かうことができず、夏美を守ることができない自分にいつも不甲斐なさを感じていた。
一方、店の常連客の中には、そんなモラハラをされている春子や夏美を心配するひとりの男がいた。
男は、秋倉という26歳の青年だった。
秋倉は客にもわかるようなあからさまなモラハラをしている太郎を警戒し、春子や夏美を助けようと何かと2人に手を差し伸べてくる。
春子はそんな秋倉の存在が徐々に心の支えになっていく。
一方夏美は、
「…どうして私たちにそんなに関わろうとするんですか?」
と、妙に親切な秋倉を少し警戒する。
夏美に尋ねられた秋倉は、
「…さぁ、どうしてだろうね」
と、どこか意味深に言葉を濁し、
「何か困ったことがあったら連絡して」
と、夏美に自身の連絡先を書いたメモを渡すのだった。
②父親を56した夏美
子供の頃からモラハラ気味で、最近は店の経営不振からか特にモラハラが酷くなっている太郎。
夏美はそんな父親の太郎を嫌悪し、
『…お母さん、あんなやつと早く離婚すればいいのに』
と、いつも心の中で思っていた。
しかしそれと同時に、
『…でも、たぶん離婚できないのは私のせいだよね。
私がまだ学生でお金がかかるから、離婚したらお金に困るから』
と『母親が父親から逃れられないのはおそらく自分のせいだ』と、夏美は自分のことを責めてもいた。
そんな八方塞がりな日々の中、夏美の唯一の癒やしは彼氏の冬木の存在だった。
自分のことを大切にしてくれる冬木。
夏美は、
『…同じ男でもうちの父親とは大違い』
と、いつも冬木の優しさに救われていた。
しかしそんなある日、冬木一家は突然村から引っ越してしまう。
彼女の自分に何も言わずに引っ越してしまった冬木に、夏美は困惑する。
スマホで連絡を取ろうにも連絡がつかず絶望する夏美だったが、数日後、冬木一家が突然引っ越したのは太郎のせいだということが判明する。
どうやら太郎がお金欲しさに、
「うちの娘がおたくの息子に妊娠させられた!どうしてくれる!」
と冬木の両親に嘘をついて詰め寄り、その嘘を鵜呑みにした冬木の両親が太郎にお金を払ったのち、狭い村で噂が広まるのを恐れて引っ越して行ったようだ。
冬木が自分の前から消えたのはすべて太郎によって仕組まれたことだと知り、夏美はより一層太郎が憎くなる。
冬木一家が村から姿を消してから数日後。
閉店後の店の中では、相変わらず太郎が春子に暴カを振るっていた。
いつもはそんな両親のことを何もできずにただ黙って見ているだけの夏美だったが、この日の夏美は暴カを振るわれている母親を見ていることに耐えられなくなり、突発的に椅子を持ち上げて太郎の後頭部を強打してしまう。
打ち所が悪かったのか、声も出さずにその場にドサリと倒れ込む太郎。
『…やってしまった』
と、夏美と春子は顔を見合わせる。
『私、何てことを…!』
と遅れて動揺する夏美に、
「…大丈夫だから!あなたは何も心配しなくていいから!」
と春子は震えつつも夏美を宥め、とりあえず証拠隠滅のために太郎のタヒ体を店の大きな冷蔵庫の中へと隠す。
③夫のタヒ体が消えている!
次の日から春子は、店に来る常連客に、
「夫は具合を悪くして…奥の部屋で寝ているんです」
と嘘を吐き、太郎のタヒ体を店の冷蔵庫に隠したまま店を開けていた。
しかし、
『いつまでも冷蔵庫の中に隠しておくわけにもいかない…』
と春子が焦る中、ある日店の常連客が、
「親父さんの見舞いに来ました!」
と、営業時間外に店にやって来てしまう。
その常連客は、桑田という初老の男せいだった。
春子は『マズイ…!』と思いつつ、
「夫はあれから入院して…だから今家にいないんです!」
としどろもどろで話し、桑田に早く帰ってもらおうとする。
咄嗟に吐いた嘘だったが、
「そうだったのか…」
と、桑田は納得して帰ろうとする。
ホッとする春子。
しかし帰ろうと踵を返した桑田は、
「…そうだ!野菜を持ってきたんだ、あと漬物も。あとでみんなで食べて。
とりあえず適当に入れとくから」
と急に方向転換をし、春子が止める間もなく店の冷蔵庫を開けてしまう。
『あっ!!』
と心の中で悲鳴を上げる春子。
ギュと目を瞑り、
『終わった…』
と絶望する春子だったが、意外なことに桑田は何も言わずにそのまま野菜を冷蔵庫に入れて普通に帰っていく。
何が起こったのかわからず呆然と立ち尽くす春子。
春子は桑田が帰ったあとに、恐る恐る冷蔵庫を開けてみる。
すると、そこにはあるはずのタヒ体がなくなっていた。
『どうして!?そんなバ力な!』
と驚愕する春子は、
『…まさか、あの人生きてるの!?』
と、太郎がまだ生きている可能せいを考えて別の意味で青ざめる。
④太郎は生きてた!?逃げる春子と夏美
春子は、
『冷蔵庫からタヒ体が消えたこと、太郎はまだ生きているかもしれないこと、太郎が報復しに来るかもしれないこと』
を、夏美に伝える。
『生きているとすれば相当私たちを恨んでいるはず…。夏美のことだけは何としてでも私が守らなきゃ!』
と、春子はその日怯える夏美と共に同じ部屋に寝ることにする。
すると真夜中、店の厨房から何やらガサゴソという物音が聞こえてくる。
ビクリと目を覚ます2人。
『…あの人が来たの!?』
と震える春子だったが、
『夏美を守らなきゃ!』
と、春子は「ここを動かないように」と夏美に言い聞かせて震える足で厨房へと向かう。
厨房へ行くと、そこには食品を漁っている太郎がいた。
『やっぱり生きてた!?』
と怯える春子。
そんな春子に気が付いた太郎は、
『…悪いな、起こしちまったか?腹が減ってな』
と、どこか不気味な顔で笑う。
その妙に冷静な太郎の姿に、春子は恐怖を感じて固まる。
そんな春子を余所に、
「…夏美はどこだ?夏美に話がある」
と、太郎は奥の部屋へと向かって行ってしまう。
『いけない…!』
と思った春子は、何とか恐怖を抑え込み、
「夏美っ!!逃げてっ!!」
と大声で叫ぶ。
母親の声に、様子を伺っていた夏美は慌てて外へと飛び出す。
そんな夏美を、
「なんだ?鬼ごっこかぁ?」
と、笑いながら追いかけて行く太郎。
春子は、
『どうしよう!…自分だけではどうしようもできない!』
と焦り、咄嗟に常連客の秋倉に電話をかけて助けを求める。
⑤太郎を村から追い出すことに成功
春子の連絡に急いで車で駆け付けた秋倉は、途中で太郎に追われている夏美を見つけて救出し、その後春子とも合流して追ってくる太郎から逃げる。
しかし、しつこい太郎はどこまでも執拗に追いかけて来る。
『…こっちは車なのに!』
と一同がどこまでも追いかけて来る太郎の執念に怯える中、ある意外な人物が助けに来てくれる。
その人物は、初老の常連客の桑田だった。
ぞろぞろと村の住人たちを引き連れて春子たちを追う太郎を襲撃し、その身を拘束する桑田。
太郎は意外な人物の登場に驚き、そして各々手に棒やクワを持った村の住人たちに身の危険を感じて慌てる。
そんな太郎に、
「…ずっとこの時を待っていた。お前に報復する時を。
そのために俺と浩一は常連客を装ってお前の店に通い、ずっとタイミングを見計らっていたんだ」
と、桑田は冷たい目を向けて話す。
浩一というのは秋倉の名前だった。
桑田は、
「こいつは昔、ある女を孕ませて捨てた。
…その女の叔父が俺で、息子が浩一だ」
と続ける。
初耳の話に、春子と夏美は驚愕する。
桑田と秋倉は共に太郎に恨みがあり、その恨みを晴らすために今日までずっと太郎の店に通って太郎のことを見張り続けていたのだった。
すぐに行動に移さなかったのは、春子と夏美のことを想ってだった。
『…あんな男でも、春子さんと夏美ちゃんにとっては一緒に暮らす家族。そんな家族を私的な恨みで引き離していいものか』
と悩んだ2人はすぐには行動に移さず、その代わり、
『何かあったらすぐに動けるように』
と、今まで太郎を見張りながら時期を待っていたのだった。
そんな中、今回の騒動が起きる。
桑田と秋倉は、
『あの男は春子さんと夏美ちゃんには不要な人物だ』
と判断し、
『今こそ好機だ!』
と、太郎へ報復を始めることにしたのだった。
「お前が今感じている恐怖は春子さんや夏美ちゃんや村のみんな、そして浩一がずっとお前に対して感じていた恐怖だ!」
と恨みの籠もった目で話す桑田に、
『…マズイ、これから何をされるんだ!』
と、太郎は青褪める。
しかし、怯える太郎に対して桑田は、
「安心しろ、お前がやったことに比べたら生ぬるい。…金輪際村に足を踏み入れるな!」
と、太郎を村から追い出すだけで許す慈悲を与える。
桑田や村人たちから散々怯えさせられた太郎は、桑田に与えられた慈悲に一目散に村から逃げて行く。
⑥春子と夏美に平和が訪れ…る?
太郎が村から出て行ったあと、春子は代理人を通して離婚の手続きをする。
太郎が目の前からいなくなったものの、春子は法的にもキチンと太郎から解放されようとしていたのだった。
一方、夏美は村に戻ってきた冬木と再び付き合うことになる。
一度は、
「世間体を気にする親に逆らえなかった…」
と、黙って村から出て行った冬木だったが、
「…でも夏美のことが忘れられなかった!」
と、冬木は夏美に会いに再びひとりで村に戻ってきてくれたのだった。
そんな冬木に、夏美は嬉しくなる。
『暴カ的だった父親もいなくなって…優しかった冬木も戻ってきてくれた…』
何もかも順調に思えた夏美だったが、その一方で夏美は言い様のない不安にかられていた。
父親は本当にもうこの村には戻ってこないの?
私とお母さんの前に姿を現すことはないの?
…あんなに執着していたのに?
そもそもお父さんはどこへ行ったの?
どこかで生きているの?それとも…
父親への不信感を募らせる夏美。
それと同時に、夏美はこの村の住人たちにも微かな違和感を覚えていた。
あんなことがあったのに、その後何事もなかったかのように平然と母親の店へと通って来る村の住人たち。
『…やっぱりこの村はどこかおかしいのでは?』
と、夏美はそんな村人たちに薄気味悪さを感じ、
「…冬木、卒業したらこの村出ようね」
と隣にいてくれる冬木に話し、そう遠くない未来にこの村から脱出することを固く心に決意するのだった。
おわり
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レビュー・感想
※このレビューは173話まで読んだ時点で書いています
※最終回まで読んだあとの追記あり
『隠しておいたタヒ体が消えている!消えたタヒ体はどこへ!?』
というミステリー漫画かと思いきや…途中からなんだかゾンビ漫画みたいになっていって目が点になりました。
いや『56したはずの太郎が実は生きていた!?』という辺りまではまだいいのですが、そのあとの太郎が春子や夏美たちを追いかけるシーン。
このシーンから明らかに太郎を普通の人間のように絵描いていないのですよね…。
「何でこいつ56したのに生きてるの!?」
「何で車で轢いたのにピンピンしてるの!?」
「何で車のスピードについてこれるの!?」
「何でいつも先回りできるの!?」
「何でどこにでも現れるの!?」
「お父さんは本当にお父さんなの!?何だか違和感が…」
などと、明らかに“太郎は普通ではない”、“もしかして人ではない!?”みたいな絵描き方をしているので、
『…あぁ、これはもしかしたらゾンビものなのかな?
村の人たちは実は全員ゾンビの血を引いているとか?そういう感じの話?』
とこの漫画の認識を改めようとしたら、161話の、
「なんで俺がここまでタフなのか教えてやるよ。俺をコケにした奴は許さない…そういう執念があるからだ!」
という太郎のセリフで、一気に、
「ズコーーーーーーーーー!_(┐「ε:)_ 」
っとなりました。
なんだよ!笑
「なんで俺がここまでタフなのか教えてやるよ」
とか言うからてっきり「実は人間じゃない」的な種明かしがくるのかと思いきや、
「俺をコケにした奴は許さない…そういう執念があるからだ!」
…って何だよ!!笑
ただの執念なのかよ!
結局ただの人間なのかよ!
もう本当、全然わからない!笑
もう結構、全体的にわからない。
これちなきちさんの漫画の中でもぶっちぎりでカオスな漫画なのでは…。
※161話を確認したい方は下のリンクから飛べます↓
※追記(2024.2.15)
「………終わっちゃった!!?」
↑最終回を読んだあとの率直な感想
『次回最終回!』などの予告もなかったため、本当にいきなり終わった感じがして驚きました。
まだもう1回くらい太郎が春子たちに絡んでくる展開があるのかと思ったのですが…特に何もなく終わりましたね。
まぁこれ以上続けようがないのかもしれませんが…。
なんというか、
『…これは話を決めずに描いているのかな?』
と思うくらい、終始どこに向かっているのかわからない感じの漫画でしたね…。
なかなかにカオスでした。
先が読めなさすぎてある意味で楽しめました。
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