「漫画『「女は少食」で然るべき』の、最終回(結末)までのネタバレ＆レビュー」
をご紹介していきたいと思います！
「話のおさらいをしたい」
「話の流れを簡潔に知りたい」
という方はぜひご覧ください。
あらすじ・レビューにネタバレを含みます。
セリフは省略しているため一語一句同じではありません。
ご了承ください。
- 登場人物紹介
- ①マル、食い尽くし系の彼氏ができる
- ②翼のトラウマは、大食いの姉？
- ③すっかり太った翼
- ④トラウマの原因、翼の実家とは？
- ⑤最後のチャンス…！
- ⑥翼は食い尽くしを我慢できるのか…？
- ⑦翼と別れたマル。これからは好きに食べられる！しかし…？
- ⑧病院に通い始めた翼
- ⑨7年後。…翼は食い尽くしを克服できたのか？
- レビュー・感想
登場人物紹介
最初に、主な「登場人物」を紹介しておきます。
加尾 マル(23)：彼女
瀬仲 翼(24) ：食い尽くし系彼氏
①マル、食い尽くし系の彼氏ができる
※「1話～11話」辺りまで
高校時代に憧れていた翼先輩と大人になってから再開し、付き合うことになったマル。
マルは憧れの先輩が彼氏になって有頂天でしたが、ひとつだけ気掛かりなことがありました。
それは、彼氏になった先輩の翼がとてもよく食べることでした。
ただ大食漢なだけならまだしも、翼はマルが食べているものまで、
「食べ切れないだろ」
「俺が食べてやるよ」
と横から手を出して奪って食べてしまう、いわゆる食い尽くし系でした。
そんな翼の行動にマルは唖然とします。
しかし、
「食事以外の部分は優しいし気が利くしパーフェクト…。
おかしくかるのは食事の時だけだし…。
せっかく憧れの先輩と付き合えたんだし…」
とマルはそんな翼の行動にモヤモヤとしつつも、最終的にはいつも黙って受け入れていました。
しかし翼と会う時はろくに食事ができず、いつもひもじい思いをするマル。
だんだんとツラくなってきたマルは、
「いつまでも我慢してるのもよくない…！」
と思い、ある日勇気を出して横から食べ物を奪っていく翼の手を止めて、
「私これくらいなら一人で食べれます！
先輩が思ってるより、私いっぱい食べられるんですよ」
と、笑顔で自己主張をしてみます。
しかしそんなマルに、
「いやいや、女の子が大食いとか俺が引いちゃうからさ！」
と翼は困惑顔でとんでもないことを言いつつ、やはりマルの食べ物を奪っていくのでした。
②翼のトラウマは、大食いの姉？
※「12話～54話」辺りまで
「…普通に一人前食べるのが大食い？」
とマルが訝しげにしていると、
「いやー実はさ、俺の姉貴がすっげー大喰らいでさ。
俺の分まで取り上げて食うような姉貴だったんだよね」
と、翼はおもむろに姉の愚痴を零し始めます。
どうやら翼の食い尽くしは、幼少期に一緒に暮らしていた姉が原因のようです。
翼は続けて、
「だからかなー、女の子があんまガツガツ食ってるの見るとなんか引いちゃうんだよなー」
と言います。
そんな翼の言葉に、
「…なるほど、一種のトラウマみたいなものかな？」
とマルは思います。
ーーーーーー
その後、マルは翼に対していくつか気付いたことがありました。
それは、翼は確かに食い尽くしだけれど、
・マル以外の人から食べ物を奪うことはない
ということと、また、
・マル以外の女の人がガツガツ食べているところを見ても、あまり反応を示すことはない
ということでした。
どうやら翼は姉の影響で、
・自分と親しい女の人が食べている物は、自分のものが取られたように感じて
取り返したくなる
そして、
・自分と親しい女の人がガツガツ食べている姿は、卑しくて引いてしまう
という、少しこじれた食い尽くしになっているようでした。
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③すっかり太った翼
※「55話～61話」辺りまで
翼の食い尽くしの原因や傾向がぼんやりとわかったものの、食い尽くしの対策は見つけることができず、相変わらず翼に食べ物を奪われてばかりのマル。
そんなマルは、いつの間にか翼がすっかり太ってしまったことにも頭を悩ませていました。
マルの食べ物を奪ってばかりいるため太ってしまった翼。
しかし本人はそのことを全く気にしていません。
「このままじゃ身体に悪い…。
私がなんとかしないと！」
と思ったマルはなんとか翼に食い尽くしを止めて欲しく、ある日意を決して、
「今度、先輩のご家族にご挨拶に行ってもいいですか？」
と翼に聞いてみます。
マルは、
「翼がこうなってしまったのは翼の実家が原因。
だったら、翼の実家を見れば何か解決の糸口が見つかるのでは…！？」
と考えたのでした。
マルの急な提案に姉が苦手な翼は渋い顔をしますが、最終的にはマルに押し切られる形で了承します。
④トラウマの原因、翼の実家とは？
※「62話～68話」辺りまで
「翼の食に対する悪癖を、できればご両親に相談したい…」
そう思いつつ、緊張した面持ちで翼と一緒に翼の実家に向かうマル。
しかしそんなマルの願いは、悲しくも打ち砕かれてしまいます。
というのも、出迎えてくれた翼の母と姉は気さくな人たちでとても感じが良かったのですが、二人とも恰幅のいい体系に似合ってとてもよく食べる人たちでした。
マルの持っていったお土産のお菓子を、貰った瞬間に貪るようにして食べる翼の母と姉。
翼はそんな母と姉を見て慌てて、
「お、俺も…」
と手を伸ばしますが、そんな翼の手を姉は「ガンッ！」とテーブルに叩きつけます。
驚いて目を見張るマル。
そんな驚くマルに、お菓子のほとんどをぺろりと食べてしまった翼の母は、
「ごめんねぇ、賑やかすぎる家庭で」
と、悪意のない顔でニコニコと笑います。
そして、「昔格闘技をやっていた」という翼の母は、
「翼にも強い男になって貰いたくて、色んなことで姉子と競わせてたんだけどねぇ。
いっつも格闘技やってる姉子の圧勝！
今でも姉子にかなわないなんて、やっぱり無理にでも格闘技やらせればよかったんかねぇ」
と、呑気に翼の幼少期の話をマルにします。
そんな翼の家族を前にマルは、
「この家族にはとても相談できない…」
と悟ります。
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⑤最後のチャンス…！
※「69話～73話」辺りまで
悪い人たちではないけれど、恐らく翼の食生活に多大なトラウマを与えてしまったであろう翼の家族。
翼はそんな家族の元で育ったために、
「この世は弱肉強食。弱い相手からなら奪っていい」
という歪んだ価値観になってしまったようでした。
マルは実際に翼の家族を見て、
「これは自分だけの力ではどうすることもできない…」
と悟り、翼に、
「…病院に行きませんか？」
と提案してみます。
マルは、今の翼には第三者の介入が必要と考えたのでした。
しかし、そんなマルの提案を翼は即効で拒否します。
病院に行くのが面倒なのか、
「俺はどこも悪くない！
別に食べるのも我慢しようと思えば出来る！」
と、適当なことを言う翼。
そんな翼にマルは、
「出来てないでしょ！」
と声を荒げます。
信用してくれないマルに、
「そんなに俺のこと信用できないんだったら別れればいいだろ！」
と、翼も負けじと声を荒げます。
別れという言葉が出た途端、マルは瞳に涙を溢れさせ、
「…そこまで言うならわかりました。
今後一回でも私の食べ物を奪ったら、私は先輩の元を去ります。」
と、静かに翼に言い放ちます。
マルは最後のチャンスとして、翼の言葉を信じることにしたのでした。
⑥翼は食い尽くしを我慢できるのか…？
※「74話～80話」辺りまで
マルに涙ながらに別れを匂わせられてようやく本気になったのか、あれからマルの食べ物を一切奪わなくなった翼。
奪わないようにするために相当我慢をしているようでしたが、それでも翼はなんとか耐えていました。
マルは、
「…もしかしたら、このまままともに？」
と、そんな翼に淡い期待を抱きます。
ーーーーーー
そんなある日、二人は久しぶりに外食をします。
店でハンバーグを注文する二人。
ハンバーグに目がない翼は、ハンバーグが運ばれてきた途端に「いただきます」も言わずにガツガツと食べ始めます。
そんな翼の様子に、マルは一抹の不安を覚えます。
「…大丈夫だよね？」
と不安に感じながらも、自分もハンバーグを食べようとするマル。
その瞬間、そんなマルの不安は的中してしまいます。
自分のハンバーグを食べ終わった瞬間に、
「よいしょ…」
と、笑顔でナチュラルにマルのハンバーグを奪おうとしてくる翼。
翼は好物のハンバーグを目の前にして、完全に理せいが吹き飛んでしまったようでした。
そんな翼に、
「先輩！！」
と大声を出すマル。
翼はマルの大声にハッとし、我に返ります。
そして、
「あ、あぁ、分かってるよ…」
と気まずそうに言いながら、ハンバーグから手を引っ込めます。
しかしマルが実際にハンバーグを食べ始めた瞬間、やはり欲望が抑え切れなかったのか、翼はマルのハンバーグを「ザッ！」と自分の手元に引き寄せてそのままガツガツと食べ始めてしまいます。
翼は結局、マルとの約束を守れなかったのでした。
そんな翼の姿を、涙ながらに見つめるマル。
マルはそのままハンバーグに夢中の翼を置いて店を出ます。
そして、「さようなら」とスマホで翼にメッセージを送ります。
⑦翼と別れたマル。これからは好きに食べられる！しかし…？
※「81話～83話」辺りまで
翼と別れたあと、マルのスマホに、
「ごめん。さよならなんて言わないで」
と、正気に戻った翼からのメッセージが届きます。
しかし、マルはこの復縁メッセージを完全に拒否します。
マルは翼に絆されず、ついに翼と完全に終わらせる道を選んだのでした。
翼と別れてから、
「これからは好きに食べられる！もう食べ物を取られることはない！」
と喜んで食事をするマル。
しかし、その表情は次第に浮かなくなっていきます。
マルはまだどこか翼に未練があるのでした。
⑧病院に通い始めた翼
※「84話～101話」辺りまで
そんなある日、マルのスマホに別れた翼からメッセージが届きます。
メッセージにはマルに対しての今までの謝罪と、現在病院に通い摂食障害の認知行動療法を受けているという旨が書かれていました。
なんと翼は、マルと別れてから本気で反省して病院に通うようになっていたのでした。
そしてメッセージの最後は、
「こんなこと言えた立場じゃないけど…お願いします、助けてください」
という言葉で締めくくられていました。
その言葉を見た瞬間、思わず翼の元に駆けて行くマル。
マルはやはりまだ翼のことが好きで諦め切れていなかったのでした。
ーーーーーー
久しぶりに再会した二人。
マルの顔を見た翼はまず、
「病院に通うようになって、いかに自分がおかしいことをしていたのかがよくわかった。
マルにはたくさん迷惑をかけた…」
と、マルに誠心誠意謝罪します。
翼は病院に通うようになって、ようやく自分の行為を客観的に見られるようになっていたのでした。
しかし自分の食い尽くしに気付いた翼は、その後逆に食べるのが怖くなって食べられなくなってしまったり、またその反動で暴食してしまったりとすっかり食生活がうまくいかなくなってしまったと言います。
最近は指導された食生活を守れていない負い目もあり、病院にも通えていないという翼。
どうやら翼は、そのためマルにヘルプを出してきたようです。
話を聞き終えたマルは、
「…私はもう、私だけの力で先輩を変えられるなんて大それたことは考えません。
病院で今の不安な気持ちもちゃんと話して、克服していきましょう」
と、翼にちゃんとまた病院に通うように促します。
そして続けて、
「一緒に乗り越えて…またあのハンバーグ食べにいきましょうね！」
と、翼に笑顔を向けます。
マルはやはり翼と離れることができず、復縁の道を選んだのでした。
そんなマルに、翼は泣きながら感謝を告げます。
－－－－－－
斯くしてよりを戻した2人。
翼は再び病院にも通うようになり、マルに支えながら摂食障害と向き合います。
そして翼は、折を見て自分の母親にも自身が摂食障害であることを打ち明けます。
翼の摂食障害の原因を作った母親は最初こそ、
「摂食障害？
食べられないって、そんなわけないじゃない！」
とケラケラと笑いながら翼の事態を軽くみていましたが、実際に食べた後に吐いたりしている翼を見ると流石に考えを一変。
「何か息子に大変なことが起きているようだ」とようやく理解し、翼と一緒に病院に行き摂食障害について学びます。
周囲の助けもあり、翼は少しずつ摂食障害を克服していきます。
⑨7年後。…翼は食い尽くしを克服できたのか？
※「102話～最終回」まで
翼が摂食障害の治療を始めてから7年後。
翼は31歳に、マルは30歳になっていました。
そして、今日はマルの結婚式の日です。
ウエディングドレスを着たマルの隣には、タキシードを着た翼が並びます。
7年かけて、翼は無事摂食障害を克服したのでした。
しかし7年間の治療の日々は相当苦しかったらしく、翼はすっかり白髪や皺が増えて実年齢よりもだいぶ年上に見える姿になっていました。
それでも結婚式を挙げる2人の顔は幸せそうです。
－－－－－－
摂食障害という病に振り回されながらも、無事克服して結ばれた翼とマル。
そんな2人はいつか約束したハンバーグを食べながら、ただ当たり前に2人して笑顔で食事ができる幸せを噛み締めるのでした。
おわり
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レビュー・感想
まだ最終話までいっていませんが、ここまでの感想を書いておきたいと思います（77話辺りまで読んだ）
いやー………………
妖怪じゃん！！
マルの家でマルの分の食事を「ジーーーーーーーッ」っと見ている様がもうねっ…
本当に妖怪！！（15話）
怖いってっっっ！！笑
※15話をチェックしたい方は下のリンクから飛べます↓
いやーでも食い尽くし系のスレとか漫画ってだいたいイライラムカムカさせられるのに、何故かつい見てしまうのですよね。笑
怖いもの見たさかな？
「こんな人本当にいるの～！？」
なんて思いながら読んでしまいます。
しかしこの漫画の翼は食い尽くしになった原因がちゃんとあって、なおかつその理由が同情すべき理由なので、他の食い尽くし系のスレなどに比べればまだそんなにイライラせずに読めますね。
それに原因がハッキリしている分、「トラウマを克服しさえすれば治せるのでは？」という期待も持てますしね。
…それにしても、わからないのはマルの気持ちです。
何であんな食い尽くしの翼をずっと好きでいられるのか、正直わかりません。汗
マル曰わく「食い尽くし以外のところは優しい」らしいですが、如何せん翼は基本食い尽くしているシーンしか描かれていないので、その優しさというか魅力が全く伝わってきません…。
もうちょっと翼の魅力が伝わるシーンが数多く描かれていれば、こちらももっと翼とマルを素直に応援できるのにななんて思いました。
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