引用元:笑ゥせぇるすまん『愛妻写真』
今回はアニメ『笑ゥせぇるすまん』の、
「第38話『愛妻写真』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
『愛妻写真』はこんなお話
バドエン度 ☆☆☆☆☆
怖さ度 ★★★☆☆
グ口度 ☆☆☆☆☆
『愛妻写真』のあらすじ
妻子の写真を常に持ち歩いている、サラリーマンの加古 忍(かこ しのぶ)48歳。
加古は仲睦まじく写る妻子の写真を常に持ち歩き、よく夜の店の女せいなどに見せては家族仲がいいことを自慢していた。
しかし加古が持ち歩いている妻子の写真は新婚時代に撮られたもので、新婚時代から15年ほど経った今現在の加古はあまり妻とも子供ともうまくいっていなかった。
写真よりも老いた妻も写真よりも大きくなった息子も最近ではすっかり加古を煙たがって冷たくあたるようになり、加古はそんな現実の2人から目を背けるように写真の中の2人に現実逃避をしていた。
そんな加古は、ある日街で喪黒福造と出会う。
「拝見したいなぁぜひ」
と喪黒に写真を見せて欲しいとねだられた加古は、妻子を自慢するようにデレデレと喪黒に写真を見せる。
しかし写真を見た喪黒は、
「おおなるほど若い奥さんですなぁ、…おや、これはかなり以前に撮影されたもんですなぁ」
と、写真の古さを指摘し、
「その写真を撮った頃は奥さんに首ったけだったんでしょうが、今はどうなんです?あなた浮気したくなることありませんかぁ?」
と、加古に聞く。
「あ、あなたいったい何が言いたいんだ!?」
と、ドギマギする加古に、
「私があなたの心を満たせる人を紹介して差し上げましょう」
と喪黒は言い、加古の写真を奪ってそのまま街へと駆けていく。
写真を奪われた加古はギョッとして慌てて喪黒を追いかける。
「返せっ!待てー!」
と喪黒を追い駆けていた加古だったが、しばらくすると喪黒の姿を見失ってしまう。
それでも諦め切れずに加古が街を探し回っていると、いつの間にか頭上からヒラヒラと写真が落ちてくる。
風に乗って流れていく写真を、
「あっ!待て!」
と、加古は必タヒに追い駆ける。
しばらくして写真をキャッチした加古がホッとして顔を上げると、目の前にはとあるアパートが建っていた。
「ハッ!ここは…」
と見覚えのあるアパートに加古が驚いていると、いつの間にか後ろに来ていた喪黒が、
「そう、あなたが新婚時代を過ごしたアパートですよ」
と言う。
喪黒に気付いた加古が忌々しげな表情を浮かべていると、
「懐かしいでしょ?ちょっと覗いてみませんか?たまには昔の夢を見るのもよいでしょう、今も昔のまんま何にも変わってませんよぉ」
と、喪黒は続ける。
「しかし…」
と、加古がアパートを懐かしみつつも入ることを躊躇っていると、
「いいえ、あなたは入るべきです」
と喪黒は言い、
「でないとますます過去の夢と現実のギャップに苦しめられるでしょう、さぁ入るのです、ドーン!」
と指を差す。
アパートへと入った加古は、
「…ここを出てから15年も経ってるのに、本当に昔のまんまだぁ」
と、懐かしそうにアパートの廊下を進み、
「あぁ、この部屋だ」
と、昔自分たちが住んでいた部屋の前で立ち止まる。
「懐かしいな、あの頃は本当に楽しかった…」
と加古が部屋の前で写真を見ながら涙ぐんでいると、突然部屋のドアがギィ…っと開き、
「パパ?…パパだ!」
「おかえりなさい、一日お疲れ様」
と、中から幼い男の子と若い女せいが出てくる。
その男の子と女せいは昔の加古の妻子とそっくりだった。
というよりも、加古の息子のイチロウと妻のヨシコそのものだった。
「イ、イチロウ!?ヨシコ!?そんなバカな!…本当にヨシコか?」
と、加古が驚いていると、
「何言ってるのぉ」
と、ヨシコは笑い、
「すぐお食事にしましょうね、今夜はあなたの大好きなすき焼きよ」
と、イチロウと共に部屋へと入っていく。
「こ、こんなことって…」
と呆然としつつも、加古は思わず2人のあとを追いかけて部屋の中へと入る。
部屋の中は加古が新婚時代を過ごしていた時のままだった。
幸せだった時代に戻って来られた加古は、
「ヨ、ヨシコ、ここは本当に僕の家かい?…ずーっとここにいてもいいんだね?」
と、不安そうにヨシコに尋ねる。
するとヨシコは、
「当たり前じゃない、何言ってるのぉ、いてくれなきゃ困るわあなた」
と穏やかに笑う。
ヨシコの言葉に安堵した加古は、
「よかったぁ…」
と、幸せそうな顔でヨシコとイチロウを抱き寄せる。
加古の側に置かれていた妻子の写真は、いつの間にか古ぼけたものから今しがた撮ったかのような真新しいものに変わっていた。
そして、加古が幸せそうに過ごすアパートは他の世界から遮断されたかのように濃い霧に包まれていた。
そんなアパートの前に立っていた喪黒は、
「遠い過去、そして思い出の中の満たされた生活、愛妻写真を持ち歩いてる人も持ち歩かない人も、みーんなこんな気持ちなんでしょうなぁ、オーホホホホホホ」
と、ひとりごちながら去って行くのだった。
『愛妻写真』のレビュー
少し不気味な終わり方をしていますが、
「自分が一番幸せだった頃に戻り、そこで永遠に暮らせるのはある意味ハッピーエンドなのでは?」
とも思ってしまいました。
たとえ現実ではないにしても、幸せな夢をずっと見続けていられるのならいいですよね。
ある意味羨ましい気がします。
…しかし加古さんは、このあとの第49話『湯けむり哀歌』に再度登場するのですよね。
ということは、あの霧の中の非現実的なアパートからは帰れたということですよね。
帰れたというか…もしかしたら加古さんは帰りたくなかったのかもしれませんが。
あの幸せな空間は、喪黒さんが見せた期間限定の幻だったのかもしれませんね。
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