今回はアニメ『笑ゥせぇるすまん』の、
「第99話『夜行列車』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
あらすじ・レビューにネタバレを含みます。
セリフは省略しているため一語一句同じではありません。
ご了承ください。
『夜行列車』はこんなお話
バドエン度 ★☆☆☆☆
怖さ度 ☆☆☆☆☆
グ口度 ☆☆☆☆☆
『夜行列車』のあらすじ
人生にどこか意味を見いだせなくなった、サラリーマンの小宮 友雄(41)
小宮には妻も娘もいたのだが家庭内は冷え切っており、小宮は毎日漠然とした寂寥感を感じていた。
そんな小宮は、ある日駅で喪黒福造と出会う。
鬱屈とした様子の小宮に、
「会社も妻も子供も捨てて気ままに旅ができたらと思ってるのでしょう?あなたの目がそう語っていますよぉ」
と喪黒は言い、
「夜行列車に乗るのです、どこでも気の向いたところでお降りなさい、そこできっと心が洗われる経験をするはずです、さぁ小宮さん」
と、小宮に夜行列車に乗るように勧める。
初対面なのに名前を知っている喪黒に、
「ど、どうして私の名を!?」
と小宮が驚くと、
「どうして?何故?なんて考えていられるほど人生長くありませんよぉ」
と喪黒は言い、
「さぁゆくのです、ドーン!」
と指を差す。
喪黒に言われた通り夜行列車に乗った小宮は、そのまま田舎の方まで行き適当な駅で降りて辺りを散策してみる。
すると、一軒の呑み屋を発見する。
暖簾を片付けて店仕舞いをしようとしている女将に、
「あ、あの、もう看板ですか?…長居はしません、一杯だけ呑ませてもらえませんか?」
と小宮が聞くと、女将は人のいい笑顔で、
「どうぞ」
と言って、小宮を店の中へと入れてくれる。
「こちらへはお仕事ですか?」
と聞く女将に、
「いやぁ、何もかも捨ててフラッと旅に出てきたんですよ。私はひたすら仕事仕事の人間でしたから、いきなり旅に出ても戸惑うばかりで…」
と、小宮はどこか恥ずかしそうに答える。
そんな小宮に女将は優しくお酒を注いでくれる。
女将の優しい笑顔に、
「実に楽しいなぁ…あなたのような美しい方とお酒が呑めるなんて。ま、こういう出会いが旅の醍醐味なんでしょうねぇ」
と小宮は言い、女将との2人きりの静かな時間に癒される。
しばらくして、
「おっともうこんな時間かぁ、長居しないなんて言ってとんだお邪魔を…」
と腰を上げた小宮は、お勘定をして店を出て行く。
そんな小宮の背中に、
「あの、どこかお泊りのあてがあるんですか?こんな時間ですしもうどこも旅館は閉まってますよ。よろしかったら2階に泊まってくださいな」
と、女将は声を掛ける。
「し、しかし…」
と遠慮する小宮に、
「お客さんのこと、信用してますから。こんな商売してればそれくらいの見分けは付きますわ。ご遠慮なさらずに、どうぞ」
と女将は言い、小宮はそんな女将の優しさに涙ぐみ、ありがたく2階に泊まらせてもらうことにする。
翌朝、朝食までもらってすっかり世話になった小宮は、
「僕は見知らぬこの町で人の心の暖かさに触れました、あなたには本当に感謝しています、ありがとう。ですから何かお礼がしたいんですが…」
と女将に申し出る。
すると女将は、
「お礼なんて、私そんなつもりで…」
と慌てつつ、
「…これからどこか行くあてがあるんですか?」
と小宮に聞く。
「いや、何も考えていません」
と苦笑いで答える小宮に、
「それでしたら…ここに、いらしてくださいな、あなたがいたいだけ、いつまでも…」
と女将は言う。
女将の言葉に小宮は驚きつつも、
「ありがとう…ありがとう…」
と、女将の手を取って涙を浮かべて喜ぶ。
その日から小宮は女将と一緒に暮らすようになる。
女将は未亡人で子供もいないと言う。
小宮はそんな女将に寄り添うように、女将の店を手伝いながら女将と共に静かに田舎町で生活する。
そんなある日、小宮は町で再び喪黒と出会う。
「あぁ!あなたはいつぞやの」
と驚く小宮に、
「そろそろおうちに連絡を入れた方がいいですよぉ、連絡しなさい、いいですね」
と喪黒は言い、そのまま去ってしまう。
喪黒に言われたことで急に家のことが気になった小宮は、女将が店に出ている隙に家へと電話をしてみる。
すると電話には娘が出て、泣きながら「お母さんが倒れて入院した」と言う。
何もかも捨てて旅に出たものの、やはり家族のことが捨てきれなかった小宮は、
『ぼくは帰らなければならない、黙って行くことを許してほしい、本当にありがとう』
と女将に書き置きを残して、ひとり駅へと向かう。
しかし駅に付くと喪黒がいて、
「お帰りですか?列車は雪で全線運休ですよぉ」
と言う。
「そ、そんな!妻が倒れたんです、娘をひとりにはしておけません」
と焦る小宮に、
「オーホホホ、まぁわたくしにお任せください」
と喪黒は言い、
「何とかいたしましょう、ドーン!」
と指を差す。
しばらくすると、吹雪の中駅に列車がやって来る。
小宮は驚きつつもその列車に慌てて乗り込む。
小宮が席に着きふと窓の外を見てみると、駅のホームに女将が立っていた。
どうやら女将は小宮の書き置きを見て急いで駅まで来たようだった。
小宮は走り出した列車の窓を開け、泣きながら女将を見つめる。
そんな小宮のことを女将もまた泣きながら見つめていた。
列車は吹雪の中を静かに走り去っていく。
『夜行列車』のレビュー
この話は見終わったあと、
「…あれ?これってスペシャルだったっけ?」
と思わず確認してしまうほど内容が濃く感じられました。
いつも通り10分の尺なのですが、何だか30分くらいに感じるのですよね。
それくらい内容も世界観も登場人物の心理描写もしっかりと絵描かれている見応えのある作品でした。
終わり方は切ないですが、…まぁハッピーエンドですかね?
最後家族の元へちゃんと帰った小宮さんには好感が持てます。
…しかし全体的な切なさと小宮さんの寂寥感に騙されそうになりますが、よくよく考えたらこの話は普通に不 倫の話なのですよね。汗
そう考えると最後家族の元へちゃんと帰ったとはいえ、小宮さんに好感を持っていいものかどうかちょっと微妙な気持ちになりますけどね…。
それにしても、この話の喪黒さんは普通にいい人ですね。
病んでいた小宮さんに旅を進め、小宮さんの家族が危ない時は、
「うちに連絡しなさい」
と教えてあげて、最終的には小宮さんに列車まで手配してあげています。
…喪黒さんどうしちゃったのでしょうか?笑
列車まで手配してくれるなんて大盤振る舞いですね。
しかし話の最後に、
「どんな人生にも出会いがあれば必ず別れが来るのです。
しかし、人様の心の隙間を埋めるのにも少々疲れましたぁ、私の心の隙間埋めてくれる人、いませんかねぇ。え〜やっぱりぃ、いない?オーホホホホホホ」
と、珍しく自分の心の内を吐露する喪黒さん。
喪黒さん疲れちゃったの?笑
この喪黒さんのらしくない弱気な発言も、なんだかこの話の切なさにマッチしていて好きです。
しかし「人様の心の隙間を埋めるのにも少々疲れましたぁ」って、基本人を破滅しかさせていない気もするのですがね…。
あとこの喪黒さんのセリフのシーンで、過去の回のキャラが勢揃いしているのも何だか特別感があっていいですね。
具体的には、
- 第1話『たのもしい顔』の客の頼母さん
- 第13話『ユスリの落とし穴(SP)』に登場した女子学生
- 第48話『雪山惨歌(SP)』と第49話『湯けむり哀歌(SP)』に登場したアツコさんとユウコさん
- 色々な回にモブとして登場する成金(なるがね)さん
- 魔の巣のマスター
がいました。
みんな列車に乗って居眠りをしていましたね。
そんな中、魔の巣のマスターだけは起きていていつものようにグラスを拭いていました。
列車の中なのに。笑
こういうところからも、やはり魔の巣のマスターは喪黒さん寄りの人(悪魔仲間?)なのかなと思ってしまいますね。
マスターの正体については下記の記事に詳しくまとめていますので、よろしければご覧ください↓
それとこの回の喪黒さんのセリフが結構心に残ったので、下記記事の『喪黒福造の名言集』に入れました。
よろしければこちらもご覧ください↓
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