引用元:笑ゥせぇるすまん『若さ自慢』
今回はアニメ『笑ゥせぇるすまん』の、
「第43話『若さ自慢』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
『若さ自慢』はこんなお話
バドエン度 ★★★☆☆
怖さ度 ★★☆☆☆
グ口度 ★★☆☆☆
『若さ自慢』のあらすじ
若く見えることが自慢の、会社部長の若狭 万次郎(わかさ まんじろう)50歳。
若狭は実年齢よりも若く見えることが自慢だったが、最近写真に写った自分の後ろ姿が思いの外老けていたり、街中で若い女せいに悪気なく「おじさん」と呼ばれたりして、
『…もう私は自分で思っているほど若く見られていないのかもしれない』
と、落ち込んでいた。
そんな若狭は、ある日電車の中で喪黒福造と出会う。
「今まで誰からも『若い若い』と言われ続けてきたのですが、最近になって思っているよりは遥かに老けている自分に気が付き始めたのです…」
と、自信をなくす若狭に、
「そんなことはありません、あなたはまだ老け込むのは早いですよ」
と喪黒は慰めの言葉をかけ、
「よろしい、私が若返る方法をお教えしましょう、このバレンチノ人形を使うのです」
と、若狭にバレンチノ人形という小さな男せいの人形を見せる。
「往年のハリウッド二枚目スター『永遠の美男子』と言われたバレンチノです」
と、この人形はハリウッドスターのバレンチノをモデルにして作られた人形だと説明する喪黒は、いきなり若狭の髪の毛を一本抜き、
「このあなたの毛をバレンチノ人形に巻き付けて『自分は永遠に若い』と念じるのです」
と言いながら、若狭の髪の毛をバレンチノ人形の首に巻き付ける。
「そんなことで本当に…」
といきなり髪の毛を抜かれて痛む頭を抑えながら、若狭がバ力にしたような顔をしていると、
「念じるのです!この人形の念力があなたを若返らせます」
と喪黒は言い、
「いいですね?ひたすら念じるのです、ドーン!」
と、若狭に指を差す。
喪黒にバレンチノ人形をもらった若狭は、試しにその日の夜から、
「私は若い、永遠に若い…私は若い、永遠に若い…」
と、自室で繰り返しバレンチノ人形に向かって念じてみる。
すると次の日から若狭は、
「お兄さん」
と、街中で年配の女せいから声をかけられたり、
「しかし若狭部長は若いなぁ」
「最近一段と若くなったみたいだなぁ」
「カッコいい〜」
「永遠の青年だわ〜」
と部下たちから噂されたりして、やたらと若々しいと言われるようになる。
喜んだ若狭は、後日再び会った喪黒に、
「本当驚きました、バレンチノ人形の効果はすごいですねぇ、これも喪黒さんのお陰です」
と、嬉しそうに感謝を伝える。
そんな若狭に、
「それは良かったですなぁ」
と喪黒は返しつつ、
「しかし若狭さん、あまり若い若いと調子に乗って無理なさらないように注意してくださいよぉ」
と、忠告をする。
喪黒の忠告に、
「え?そんな心配はいりませんよ」
と、若狭はそんなことにはならないと自信たっぷりに笑う。
その日の夜、若狭が徒歩で家へと向かっていると、
「すみません」
と、街中でいきなり若くて綺麗な女せいに声かけられる。
女せいは、
「お願いがあるんですけど、私の代わりにタクシーを停めてくださらない?この時間になると女ひとりじゃ停まってくれないんです…」
と、若狭にタクシーを停めてほしいと頼む。
女せいのいきなりの頼みに面食らいながらも、
「ああ、女せいは遠くに行かないと思ってるんですよ、…どちらまで?」
と、若狭は女せいのためにタクシーを停めてあげることにする。
タクシーを停めて一緒にタクシーに乗ってくれた若狭に、
「すみません、本当に助かりました」
と、女せいはお礼を言う。
そんな女せいに、
「いえいえいいんですよ」
と若狭は言いつつ、
「…それより、今度僕と付き合ってくれませんか?」
と、下心を出して女せいの手を握る。
「…まぁ、単刀直入なお誘いね」
と女せいは若狭の誘いにまんざらでもない笑顔を向け、後日若狭ともう一度会うことを約束してくれる。
女せいと別れて家に帰った若狭は、
「バレンチノ様、どうか私をもっともっと若返らせてください!お願いします!」
と、女せいと会う日のためにもっともっと若々しくなりたいとバレンチノ人形に頼む。
するとそんな若狭がいる自室に、
「あなた」
と、突然若狭の妻が入って来る。
「な、なんだ!?」
と慌ててバレンチノ人形を隠す若狭に、
「…この頃冷たいのねぇ」
と、妻は顔を伏せながら言う。
「し、仕事で疲れてるだけだよ、すまんが休ませてくれ」
と、どぎまぎしながら毛布を被ってベッドに寝てしまう若狭に、
「…そう、あなた、おやすみなさい」
と妻は寂しそうに言い、若狭の部屋から出て行く。
そんな寂しそうな妻の顔を見ても、若狭の頭の中はタクシーの女せいに会うことでいっぱいだった。
数日後、若狭は約束通りタクシーの女せいと再び会う。
女せいと共にディスコへと来た若狭は、若者たちに混ざって女せいとディスコで踊りまくる。
「素敵、若狭さん、やるわね!」
と、若者向けの激しいダンスにもついてくる若狭を褒める女せいに、
「なぁに、これくらい、ハハ、ハハハハ」
と、若狭は平然と答える。
しかし平然とした顔をしつつも、若狭の身体は実際には疲れでヘロヘロになっていた。
途中でトイレへと抜けた若狭が「ぜぇ…ぜぇ…」とひとりで息を整えていると、そんな若狭の元へ喪黒が現れる。
「若狭さん、あなたそんなに無理なさって大丈夫ですか?」
と聞く喪黒に、
「喪黒さん!…い、いや〜僕は無理なんかしてませんよ」
と、若狭は汗だくで答える。
「そうですか、それなら構いませんが、あまり若作りしすぎるのも考えものですよぉ」
と再度忠告をしてトイレから出て行く喪黒を見ながら、若狭は持ってきていたバレンチノ人形を胸元から取り出し、
「ハァ、俺は若いんだ…俺は若いんだ…永遠に若いんだっ!」
と、念を込めるように人形に向かって叫ぶ。
ダンスホールへと戻った若狭は、再び女せいと激しくダンスを踊る。
しかしまたすぐに若狭の身体は疲れ始め、その内に息が上がり視界もぼやけてフラつき出す。
それでも若狭が意地でダンスを踊り続けていると、
「…邪魔だよおっさん!」
「おじさん、どいてよ!」
と、フラついて他の人にぶつかり始めた若狭のことを迷惑がって周りの若者たちが文句を言い始める。
若狭が若者にぶつかり自分の若さに自信をなくす度に、若狭の胸の中のバレンチノ人形には『ピシッ…』『ピシッ…』とヒビが入っていった。
そしてとうとうバレンチノ人形がヒビに耐えきれずに『バリーンッ!』と粉々に割れてしまった時、若狭は疲労でその場に崩れ落ちる。
しかし崩れ落ちても尚自分の老いを認められない若狭は、「ぜぇ…ぜぇ…」と息を荒げながら、
「お、お、俺は…俺は若いんだーっ!」
と、顔を上げて叫ぶ。
その顔は実年齢よりもかなり老けてヨボヨボの老人のようになっていた。
そんな若狭がいるディスコの外では、
「人間誰もがいつまでも若くありたいと願っているものですが、年相応に老いてゆくのが自然なのです、だいたい若さを自慢すること自体歳を取った証拠ですよ、オーホホホホホホ」
と、喪黒がひとりごちながら去って行くのだった。
『若さ自慢』のレビュー
この話は第53話『老顔若体』に非常によく似ていますね。
『老顔若体』の客の出雲さんも若く見えることが自慢で若くありたいと願いつつ、最後は若作りをして羽目を外した結果実年齢よりも老けてしまった客でした。
この話の若狭さんにそっくりですね。
まぁこの話の若狭さんの方が結末はぬるい気がしますけれどね。
『老顔若体』の出雲さんの最後はもっと老いが急激に進んで悲惨な姿になってしまっていたので…。
それにしてもディスコで、
「邪魔だよおっさん!」
「おじさん、どいてよ!」
と、若狭さんが若者たちから詰られるシーンは結構胸にきますね。
悲しくなります。
いくら若作りをしていても若者にはしっかりと年相応に見えているのでしょうね。
人間やはりあまり無理をせずに年相応に振る舞った方がいいのかもしれません…。
というか、話の最初の方で若狭さんが「おじさん」と若い女せいに呼ばれて落ち込み、話の途中で年配の女せいに「お兄さん」と呼ばれて喜んでいるというシーンがありましたが、あれも恐らく呼ぶ人の年齢によって単純に呼び方が変わったというだけでしょうね。
若者にとって中年はみんな「おじさんおばさん」呼びでしょうし、ある程度年配の人にとって自分よりも若そうかあるいは同年代っぽそうな人はみんな「お兄さんお姉さん」呼びでしょうから。
なので若狭さんが老けたとか若返ったとかはあまり関係なかったのではないかな…と思いました。
しかし、最後の喪黒さんのセリフはエグいですね。
「だいたい若さを自慢すること自体歳を取った証拠ですよ」
って。
本当その通りですね。笑
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