引用元:笑ゥせぇるすまん『途中下車』
今回はアニメ『笑ゥせぇるすまん』の、
「第34話『途中下車』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
あらすじ・レビューにネタバレを含みます。
セリフは省略しているため一語一句同じではありません。
ご了承ください。
『途中下車』はこんなお話
バドエン度 ★★★★☆
怖さ度 ★★★☆☆
グ口度 ☆☆☆☆☆
『途中下車』のあらすじ
毎日家に真っ直ぐ帰る、半出 押太(はんで おした)57歳。
半出は真面目なせい格なため、毎日判で押したように会社から家へと真っ直ぐに帰宅していた。
「あなたもたまには寄り道でもしてくればいいのに」
と妻に微笑みながら言われることもあったが、
「冗談じゃない、僕がこの30年間寄り道なんか一切したことのないのをお前も知っているだろう?」
と、半出はありえないと言ったような顔で返していた。
しかし半出は毎日真面目に家に直帰しつつも、会社帰りに乗る電車が途中の駅に停まった時にだけ見えるとあるバーの女せいに会ってみたいと密かに思っていた。
そんな半出は、ある日電車の中で喪黒福造と出会う。
「あの娘の勤めてるバーへ行ってみたいと思っているのでしょう?」
と話しかけてくる喪黒に、その日も途中の駅に止まった電車の車窓からバーの女せいを目ていた半出はギクリとする。
「いかかです?途中下車してみたら。あなたはもうすぐ定年なんですよぉ、このまま途中下車をしないときっと後悔しますよぉ」
とさらに畳み掛けてくる喪黒に、
「し、しかし…」
と半出は言い淀むが、そんな半出に、
「さぁ、今日こそここで降りてあの娘に会いに行くのです、今すぐ途中下車するのです、ドーン!」
と喪黒は指を差す。
指を差された衝撃で半出は電車から降りてしまい、電車はそのまま走り去ってしまう。
意図せず途中下車してしまった半出は、『降りてしまったからには…』ととりあえずいつも見ている女せいがいるバーへと行ってみることにする。
半出が降りたことのない街に新鮮さを感じながらキョロキョロと繁華街を歩いていると、そのうちいつも見ていた女せいが勤めるバーを発見する。
「ここだ…」
と呟いた半出は、戸惑いながらもそのバーへと入る。
車窓から見てみた女せいはいつもバーの2階にいたため、
「あ、あの、2階は?」
と、半出が中にいた女せいに聞くと、
「あ~2階は別のお店なの、入口が反対側にあるのよ」
と、女せいは言う。
「あ、そ、そうですか、失礼…」
と半出がすぐに出ていこうとすると、
「ちょっと〜入ってきてなにも飲まずに行くなんてあんまりよぉ、1杯だけでも飲んでってちょうだいなぁ」
と女せいに引き止められ、半出は早く2階のあの娘のところへ行きたいと思いつつも押しの強い女せいに断れず1杯だけその店で飲んでいくことにする。
ビールを頼む半出だったが、半出はビールを頼んだあとに、
「これは私のサービス」
と、女せいから出された度数の強い酒を飲んだあとに早々に潰れてしまう。
目を覚ました時、半出に突きつけられたのは9万円という高額の請求書だった。
「じょ、冗談でしょう!?僕はビール小瓶1本しか…それにそんなにお金ありませんよ…」
と青ざめる半出に、
「それじゃしょうがないわね、明日にでも会社の方に頂きに行くわ」
と、女せいは脅してくる。
「そ、そんなぁ…」
と半出が困り果てていると、
「オーホホホホホ、この店は暴カバーだったんですか、そうと知ってたら私も入るんじゃなかった」
と、突然店の中に喪黒が現れる。
「喪黒さん…!」
と驚く半出に、
「半出さん、ここは私に任せて早く出ていきなさい」
と喪黒は言い、半出を店の外に逃がしてくれる。
喪黒に逃がしてもらった半出は、今しがたバーで怖い目に合ったばかりだったが、
「もうこうなったら意地でもあの娘に会わなくっちゃ…!」
とやけになり、そのまま店の反対側に回っていつも車窓から見ていた女せいがいる2階のバーへと行く。
そのバーの中にいた女せいに、
「あ、あの人に会わせてください!窓から見える髪の長い人に!」
と半出は切羽詰まったように話しかけるが、
「髪の長い?…ああカスミちゃんならもう帰ったわよ、明日また来てちょうだい、もうお店お終いだから」
と、女せいに素っ気なく言われてドアを閉められてしまう。
目当ての女せいに会えなかった半出は、仕方なくトボトボとバーをあとにする。
そんな半出の前に再び喪黒が現れる。
「どうしました?あの娘に会えましたかぁ?」
と言う喪黒に、
「あ!あなたにそそのかされてつい途中下車なんかして酷い目に合いましたよ」
と、半出は詰る。
「おやおやすっかり私のせいにして、私はあなたの心の中にあった途中下車したいという強い願いをお手伝いしただけなのに」
と返す喪黒に、
「もうこれ以上僕に付き纏わないでください!これからはいくらそそのかしても絶対に途中下車しませんから!」
と半出は怒って、喪黒に背を向けて駅の方へと戻る。
終電がなくなっていたためタクシーで家へと帰ってきた半出は、料金を払う際に金が足りないことに気付き、
「…いま金持って来るから待ってて」
と、運転手に言ってタクシーを降りる。
しかしタクシーから降りて我が家を見た瞬間、
「…あ、あれ?そんな!ど、どうなってるんだ!?」
と、半出は驚愕する。
半出の家は土地だけを残して綺麗さっぱりなくなっていたからだ。
「これは一体…」
と、いきなり消えた我が家に呆然とする半出に、
「お客さんタクシー代お願いしますよ!」
と、タクシーから降りてきた運転手は詰め寄る。
しかし半出は、
「それどころじゃないよ…う、うちが消えたんだ!僕のうちがなくなったんだ!」
と青ざめながら、何がなんだかわからず頭を抱える。
そんな半出に、
「そんなこと言ってタクシー代踏み倒そうったってそうはいきませんよぉ!ちょっと交番まで来てくださいよ!」
とタクシー運転手は言い、半出を無理矢理引きずって再びタクシーへと乗せる。
タクシーに乗せられた半出は、
「うちが…うちが…僕のうちがぁー!」
と、うわ言のように叫びながら交番へと連れて行かれるのだった。
『途中下車』のレビュー
「半出さん、ここは私に任せて早く出ていきなさい」
と喪黒さんが半出さんを庇うシーンで、普通に喪黒さんに、
「あらカッコいい」
と思ってしまいました(ちなみに喪黒さんは半出さんを逃がしたあとバーの脅し要員っぽいガタイの良い男せいになく"られそうになりましたが、「ドーン!」で吹っ飛ばして倒しています)
しかしそんな風に助けてもらったのに、
「あ!あなたにそそのかされてつい途中下車なんかして酷い目に合いましたよ」
と、喪黒さんを詰る半出さん。
いや、そうっちゃそうなんですけど…てっきりお礼のひとつでも言うのかと思ったらお礼もなく開口一番意外と勢いよく詰ったのでちょっとビックリしました。
しかし、さらにビックリしたのがこの話の終わり方ですよね。
「いやどういうオチ!?」
と、目を丸くしました。
何でうちがなくなっているんだか。
途中下車しただけでうちがなくなったら溜まったもんじゃありませんよね。
それに半出さんには妻もいたはずなのにどこへ行ってしまったのか…。
「やっぱりあの人は途中下車なんかしない方がよかったようですねぇ、電車でも汽車でも人間でもレールから外れると何が起こるか分かりませんからねぇ、オーホホホホホホ」
と最後に喪黒さんが言いながら立ち去って行きましたが、何が起こるか分からないにも程がある。笑
半出さんはレールから外れた行動をとったことで運命が変わってしまったのでしょうかね。
それで今まで培ってきたものが綺麗さっぱり消えてしまった?…のでしょうかね。
ただ途中下車しただけなのに。笑
車窓からいつも見ていた女せいに多少浮ついた気持ちがあったのかもしれませんが、不イ侖どころか一度も会えすらもしなかったのにこの仕打ちはちょっと酷すぎますね。
いきなり今までの生活が消えてしまう、妻が消えてしまう、という点では第77話
『すりかわった手帳』にも似ていますね。
あの話は客の目茂さんの妻が消えて代わりに別の妻といないはずの子供が出現して終わるというなかなかに不気味な終わり方でしたが、この話のうちがなくなる、妻もいなくなるというのもなかなかに不気味…というか絶望感がすごい終わり方ですね。
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