引用元:笑ゥせぇるすまん『プラットホームの女』
「第9話『プラットホームの女』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
あらすじ・レビューにネタバレを含みます。
セリフは省略しているため一語一句同じではありません。
ご了承ください。
『プラットホームの女』はこんなお話
ハピエン度 ☆☆☆☆☆
後味の良さ度 ☆☆☆☆☆
怖さ度 ★★★★☆
グ口度 ★★★★★
『プラットホームの女』のあらすじ
毎朝駅のホームで見かけるとある女せいに恋をしている、銀行員の直木 純一(23)
その女せいはいつも必ずマスクをしているため完全に顔を見ることはできなかったが、マスクから出ている目元だけを見てもわかるくらい相当な美人だったため直木は彼女を見かける度にぽぉっと頬を赤らめていた。
しかし奥手な直木は彼女に話しかけることができず、いつもただ黙って彼女を見つめているだけだった。
そんなある日、直木は電車の中で喪黒福造に出会い、
「あなたとあの女せいの間を取り持ってあげましょう。彼女のことは私にお任せください」
と、突然言われる。
直木が戸惑っている内に喪黒は去り、後日再び直木の前に現れる。
再び直木の前に現れた喪黒は、
「カゲノ エイコ、21歳独身、経理課勤務。
彼女はあなたのことを覚えていました。しかも彼女の方もあなたに好意を感じていたのです。
結果は良好です。
今夜彼女はあなたのアパートに行くそうですよ」
と、彼女の素じょうと現在の状況を直木に伝える。
トントン拍子に話が進み過ぎていることに直木は驚き、
「まさか!?からかわないでくださいよ!」
と喪黒の話を信じようとはしなかったが、そんな直木に、
「ただしひとつだけ忠告しておくことがあります。
彼女はあまり幸せな身の上とは言えません。もしあなたがただの好奇心や興味だけで彼女に会いたいのならやめていただきたいのです」
と喪黒は続ける。
喪黒の様子に『どうやら本当のことみたいだ』と悟った直木は、
「…そんなんじゃありません!
彼女こそ僕の理想の女せいなんです!あんな綺麗な目をしている人は他にいません!
僕は、あの人を愛してしまったんです!」
と、自分は真剣に彼女のことを思っているのだということを熱く喪黒に伝える。
その日の夜。
直木がドキドキしながら自宅のアパートで待っていると、喪黒の言った通り本当に彼女が訪ねてくる。
直木は驚きつつも喜び、
「夢のようです。あなたとこうしてお話ができるなんて…」
と、彼女を嬉しそうに自宅に招き入れる。
そんな直木に、相変わらずマスクをしている彼女は、
「もし私が…結婚してほしいと言ったら、あなたは結婚してくれますか?」
と、唐突に聞く。
「そ、そりゃあもちろんです!」
と直木が面食らいながらも喜んで身を乗り出すと、彼女はそこでやおらマスクを外し出す。
マスクの下から現れのは、完璧に美しい顔だった。
「綺麗だ…!そんな綺麗な顔なのに、どうしてマスクなんか…」
と直木が彼女の綺麗な顔に感嘆しつつも、どうしてそんな綺麗な顔を常にマスクで隠しているのかと疑問を抱くと、
「この顔は整形手術でつくった顔…でも失敗したの」
と、彼女は硬い声で話す。
そう話す彼女の口はまったく動いていなかった。
そして、
「ご覧なさい、これでも私を愛してくれますか?」
と、彼女は自身の顔に指を強く押し当てる。
するとそこから顔は『ピキピキピキ…』と割れていき、中からは皮がズル剥けになった恐ろしい顔が姿を現す。
そう、彼女は整形の失敗で崩れた顔を常に美しいお面で隠していたのだ。
思ってもみなかった彼女の素顔に、直木は衝撃を受けて叫び声を上げるのだった。
『プラットホームの女』のレビュー
口裂け女をモチーフにしたようなお話ですね。
口裂け女と同じく、
「絶対マスクの下に何かある…!」
とずっと思わせておいてからの、
「…あれ?普通に綺麗な顔なの!?」
と油断させておいてからの、
「実は…ドーンッ!」
という二段構えの驚かしが小気味いい作品です。
どう考えてもハッピーエンドな作品ではないので私はこのお話しのハピエン度に星をひとつも付けませんでしたが、しかしこのお話、のちの第60話『からみ酒』を見たあとだと少し見方が変わって、
「あれ?『プラットホームの女』って実はハッピーエンドだったのかな?」
と思うのですよね。
というのも第60話の『からみ酒』の2:07の居酒屋のシーンに、再びこのお話の直木さんとカゲノさんがモブとして登場するからです。
このシーンで、2人は仲良く並んで座って居酒屋で呑んでいる客として登場します。
※詳しくはこちらの記事でご確認ください(画像付)↓
彼女の素顔に驚いて叫び声を上げていた直木さんでしたが、この『からみ酒』のシーンを観る限り、もしかしたらあのあと直木さんは、
「…そんな君でも構わない!」
とあの顔のカゲノさんを受け入れて、2人はお付き合いを始めたのかもしれないですね。
そんな幸せそうな2人のその後が『からみ酒』のお話しの中で分かるため、そのお話を見たあとだと、
「『プラットホームの女』はハピエン度星5でもいいのかも?」
と思ってしまいます。
こういうキャラのその後をモブで伝えるという粋な計らいがたまに見受けられるため、笑ゥせぇるすまんは好きなのですよね(「そこまで考えてスタッフ描いてるかなぁ?」という野暮な疑問はなしで。笑)
「あの程度の欠点なら彼の深い愛情で十分に補えることでしょう」
と最後に去りながら喪黒さんが言っていたのは、きっと皮肉ではなく真実だったのですよ!
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笑うセールスマン わらうせえるすまん もぐろふくぞう 感想