引用元:笑ゥせぇるすまん『切る』
「第16話『切る』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
あらすじ・レビューにネタバレを含みます。
セリフは省略しているため一語一句同じではありません。
ご了承ください。
『切る』はこんなお話
ハピエン度 ☆☆☆☆☆
後味の良さ度 ☆☆☆☆☆
怖さ度 ★★☆☆☆
グ口度 ★★★☆☆
『切る』のあらすじ
カミソリを持つのが怖い、理容師見習いの出無野 風太(22)
出無野は理容師でありながらカミソリを持つのが大の苦手で、まだ一度も客の顔を剃ったことがなかった。
そんなの出無野は、ある日床屋で喪黒福造と出会う。
客として来た喪黒の顔を剃るために勇気を出してカミソリを握るもやはりその日もうまくできなかった出無野は、床屋の二階の自室で、
「…俺カミソリ持つのが怖いんスよ、カミソリ持ってお客さんの髭剃ってると今にもブスッとやりそうな気がして、自然に怖くなって手が震えちゃうんです」
と、申し訳無さそうに喪黒に話す。
そんな出無野に、
「しょうがないですねぇ、それじゃあ私が薬をあげましょ」
と喪黒は言い、鞄から1本のタハ"コを取り出す。
「これを吸ってご覧なさい、あなたの不安はなくなり自信が付いてくるはずです」
と謎のタハ"コを勧めてくる喪黒に、
「お、俺タハ"コは吸えないんです…!」
と、出無野は慌てる。
そんな出無野に、
「これはただのタハ"コじゃありません、薬用タハ"コなのです、さぁ…」
と、喪黒は半ば強制的に出無野にタハ"コを吸わせる。
ゴホゴホッとむせながらタハ"コを吸う出無野に、
「さぁもっとゆっくりと吸うんです、どうです?不安や恐れが薄らいできたでしょ?」
と喪黒は言い、
「あなたはもう大丈夫、カミソリなんて怖くない…怖くない…怖くない…ドーン!」
と指を差す。
喪黒にもらったタハ"コを吸った出無野は急にやる気を出し、その後すぐに一階の床屋へと降りていき、
「親父さん…俺に髭剃りやらせてください…!」
と、客の髭剃りの準備をしていた店主に申し出る。
そして、
「え?ほ、本当に大丈夫か…?」
と心配する店主を余所に出無野は人が変わったようにテキパキと客の髭を剃り始め、無事髭剃りを最後までやり遂げる。
完璧に髭剃りをやり終えた出無野に、
「よくやった風太!お前ちゃんとやれたじゃねぇか!」
「風太さんおめでとう!」
と、店主や同僚は口々に褒める。
みんなから褒められた出無野は、
『喪黒さんにもらったタハ"コのおかげだ!』
と嬉しくなり、
「そうだ、お礼を言ってこなくっちゃ!喪黒さ〜ん!」
と、急いで二階の自室に駆け上がる。
しかし二階の出無野の部屋から喪黒は消えており、代わりにテーブルの上には例のタハ"コが束になって置かれていた。
タハ"コの側には置き手紙もあり、手紙には、
『薬用タハ"コをあるだけおいていきます。このタハ"コをすわなくてもカミソリがふるえないようにがんばってじしんをつけてください』
と書かれていた。
手紙を読んだ出無野は束になったタハ"コを見ながら、
「…こんだけあれば大丈夫だ、ありがとう喪黒さん!」
と、涙ぐみながら喪黒に感謝をする。
その日から出無野はカミソリを使う前には必ず喪黒が置いていったタハ"コを吸うようになった。
タハ"コを吸えばたちまち自信が付きカミソリを使うことができるようになる出無野。
しかしタハ"コの数には限りがあるため、出無野はなるべくタハ"コを減らさないように大事に使用していた。
そんなある日、休日中の出無野が自室で寛いでいると、
「おい風太、俺の顔あたってくれねぇか?これから俺デートなんだ」
と、出無野は同僚の男せいから声をかけられる。
「うん」
と了承する出無野だったが、タハ"コを吸っていない状態だとまだ手が震える出無野は、
「タ、タハ"コ…」
と、同僚の顔をあたる前に慌ててタハ"コを吸いにいく。
しかしいつもタハ"コを仕舞っていた箱の中には何故かタハ"コが一本も残っていなかった。
「な、ない!?」
と驚く出無野に、
「あ〜お前のタハ"コねぇ、昨日部屋で麻雀やってたらタハ"コ切らしちまってなぁ、麻雀仲間と一緒に全部吸っちまった」
と、同僚はあっけらかんと答える。
「悪かったなぁ、ほれ返すぜ、さぁやってくれ」
と同僚は普通のタハ"コを出無野に投げてよこしつつ、顔をあたってもらうために出無野に背中を向ける。
タハ"コが吸えないと分かった途端、出無野は急に手が震え始めとても同僚の顔をあたれる状態ではなくなった。
「あ、あれがなきゃダメなんだ…あれがなきゃ…あれがなきゃダメなんだ…」
とブツブツと呟きながら、それでも出無野は同僚の顔をあたろうと震える手で同僚の顔にカミソリを近付ける。
しかし出無野は完全にパニック状態になっているのか、シェービングクリームもしていない同僚の顔に直にカミソリの刃をあてようとしていた。
そんな出無野の異変を感じとった同僚は、
「…あ~、やめろ!?直にやったらおめぇ!?うわあぁぁぁ!?」
と、身動きが取れない状態のまま慌てる。
それでも出無野は止まらず、
「ダメだ…ダメだ…ダメだぁ…!」
と呟きながら、同僚の顔にカミソリの刃をググググッと押し付けていく。
次の瞬間、理容室の二階からは
「やめてくれぇーーー!うわあああああぁぁぁ!!」
と言う同僚の叫び声と、ブスリと皮膚を切り裂く音が聞こえてきた。
そんな理髪店を外から眺めていた喪黒は、
「やっぱりやりましたか、あのタハ"コ最初の一本以外は普通のタハ"コでしたからねぇ。しかしカミソリで喉笛を剃られる瞬間のスリル、ゾクゾクっとして堪りませんなぁ、オーホホホホホ」
と独りごちて去って行く。
『切る』のレビュー
『笑ゥせぇるすまん』にしては珍しく痛い系の怖い話ですね。
最後同僚の皮膚にカミソリの刃が食い込んでいくところは痛そうすぎて「ヒェ…」となりました。
同僚がカミソリを押し付けられていた部分はアップになっていたので定かではありませんが、直前に顎下辺りにカミソリを持っていっていたので恐らく喉笛だったのではないかと。
同僚さん、下手したらタヒんでますねこれ…。
この同僚は出無野さんのタハ"コを全部吸ってしまったとはいえあとから「悪かったなぁ、ほれ返すぜ」と謝って一応タハ"コを弁償してくれましたし、出無野さんが初めて客の髭剃りが出来た時も普通に褒めてくれていたのでそんなに悪い人には見えないのですよね。
なのでそんな同僚が最後被害者になって終わるのはなんだか後味が悪かったですね…。
というかこの話に出てくる出無野さんの同僚や店主や同僚兼彼女のキヌちゃんはみんな出無野さんのことをなんやかんや温かく見守ってくれているいい人たちだったので、尚の事最後の救いのなさが後味悪く感じますね。
それにしてもあのタハ"コ、怪しすぎて私は途中から、
『…もしかしてプラシーボなんじゃないの?』
なんて思いながら見ていたのですが、案の定でしたね。笑
最後喪黒さんの言葉でプラシーボだったことがわかります。
しかし、
「あのタハ"コ最初の一本以外は普通のタハ"コでしたからねぇ」
って…じゃあ最初の一本は一体何でできていたのでしょうね。
怪しすぎます。
あとこの話は出無野さんが初めて客の髭が剃れた時に、店主と同僚が出無野さんを褒めちぎって客が青くなって出て行くシーンが面白くて好きでした。
「よくやった風太!お前ちゃんとやれたじゃねぇか!」
「ど、どうも(泣)」
「風太さんおめでとう!」
「信じられなかったよー」
と店主と同僚が口々に出無野さんを褒めちぎる中、先程まで出無野さんに髭を剃られていた客はその言葉の数々にギョッとし、
「うわー!生きててよかったー!」
と、慌てて理容室を飛び出して走り去って行くシーン。
ここ急にコミカルで笑えました。
確かにさっきまで髭を剃ってもらっていた理容師が周りからこんなこと言われてたら怖い。笑
ちなみに、あらすじの中の喪黒さんの置き手紙に平仮名が多くて違和感を感じた人がいるかもしれませんが、これは変換忘れなどではなくアニメの置き手紙の文字をそのまま起こしています。
なんか平仮名が多いのですよね。
この話に限らず『笑ゥせぇるすまん』のアニメに出てくる手紙やメモはいつも何だか平仮名が多い気がします。
アニメだと漢字は潰れて読みづらいからでしょうかね?
【全話】『笑ゥせぇるすまん』のネタバレ・レビュー
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