引用元:笑ゥせぇるすまん『椅子男』
今回はアニメ『笑ゥせぇるすまん』の、
「第54話『椅子男』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
『椅子男』はこんなお話
バドエン度 ★★★☆☆
怖さ度 ★★★★★
グ口度 ★★★★★
『椅子男』のあらすじ
忙しく働いている、印刷業の安楽 一寿(あんらく かずひさ)38歳。
安楽はマイホームを建てて家族と住むために、毎日のように勤務先の印刷所に泊まり込んであくせくと働いていた。
そんな安楽は、ある日喪黒福造と出会う。
深夜に安楽の印刷所に客としてやって来た喪黒は、
「あなたいつもああして事務所に寝泊まりしているんですかぁ?」
と、印刷所の事務所で回転椅子を3つ並べて寝ていた安楽にそう尋ねる。
「いやぁお恥ずかしいところを見られてしまって…私の家は公団の狭い二軒長屋でして、子供が2人に女房もおりますと寝づらいもんですから…それに仕事が忙しくてうちへ帰る暇もないんですよ」
と、安楽は恥ずかしそうに家が狭いのと家に帰る暇がないためこうやって事務所の椅子で寝ていると答える。
「それはお気の毒に」
と同情する喪黒に、
「いえいえ今ではすっかり事務所の椅子に身体が馴染んでしまって、あそこで寝るのが一番安眠できるんですよ、うちで眠るよりずーっと落ち着けるんです」
と、安楽は意外にも事務所の椅子はよく眠れると明るく言う。
しかし喪黒は、
「椅子で寝るなんて本当の熟睡はできませんよ、いつかは身体を壊してしまいますよ」
と、安楽に助言をする。
「そ、そういえばこの頃肩こりが酷くて…」
と、確かに喪黒の言う通り少し思い当たる節があると顔を曇らせる安楽に、
「よろしい、私が素晴らしいベッドをプレゼントしましょう」
と喪黒は言い、安楽を魔の巣の2階へと連れて行く。
「あのベッドです、誰も使ってませんからお気兼ねなくお持ちください」
と、魔の巣の2階に置いてあった大きなベッドを安楽に見せた喪黒は、
「さぁ、寝てみてくださいなぁ」
と、安楽にベッドに寝るよう勧める。
喪黒に勧められてベッドに寝てみた安楽は、
「あぁ…ふかふかだぁ!素晴らしいベッドですねぇ、あぁ…なんか気持ち良くうとうとしてきましたぁ」
と、今まで感じたことのない寝心地の良いベッドにすっかり虜になる。
ベッドが気に入った安楽は、ありがたく喪黒からベッドをもらい家へと運び入れる。
突然ベッドを家に運び入れた安楽に、
「あらあら、こんな大きなベッドもらってきちゃってぇ」
と安楽の妻は驚いた顔をするが、
「…ああ、でも素敵なベッドだわぁ!」
とベッドに腰掛けた途端そのふかふかさに感激し、子供たちと共にベッドに乗ってはしゃぐ。
大きなベッドを運び入れたことで狭い部屋がますます狭くなり妻に文句を言われるかもしれないと不安に感じていた安楽だったが、思いの外妻の感触が良かったため、
「そうだろう!うちに置いてもいいよねぇ?」
と、安楽は勢いのまま妻に聞いてみる。
「まぁいいでしょう!」
と笑顔で言う妻に、
「やったぁ!」
と、安楽は喜ぶ。
ベッドを家に運び入れた次の日、安楽の印刷所の事務所の椅子のひとつが老朽化で壊れて使えなくなってしまう。
今までずっと事務所の椅子を3つ並べて寝ていた安楽は、
『ベッドが来てから壊れて良かった』
とタイミング良く椅子が壊れたことに安堵し、
「今の俺にはうちに帰ればゆっくりと休めるベッドが待ってる」
と、ウキウキしながら家へと帰る。
しかし安楽の予想に反して、安楽は家のベッドでゆっくりと眠ることはできなかった。
というのもベッドには妻と子供たちが寝ていたからだった。
大きなベッドなため妻と子供たちが寝ていてもギリギリ安楽の寝るスペースはあったが、せっかく大きなベッドなのに自分の寝るスペースがとても狭く、また妻と子供たちの寝相が悪いため安楽はベッドで安眠することができなかったのだ。
「もう、俺の寝床なのに…」
と安楽は辟易したように溜息をつき、家で寝ることを諦めて印刷所へと向かう。
安楽は今まで通り印刷所の事務所で寝ようと考えたのだった。
すると安楽はその道中で喪黒と会う。
「どうしました安楽さん、こんな夜更けに」
と声をかけていた喪黒に、
「喪黒さん!…それが、情けない話なのですが頂いたベッドを家内と息子たちに取られてしまいまして、仕方ないので仕事場へ戻って寝ようかと」
と、安楽は肩を落としながら話す。
すると、
「仕事場の椅子は壊れてるんじゃないんですかぁ?」
と、喪黒は言う。
「え?ど、どうしてそれを?」
と驚く安楽に、
「安楽さん、このままではあなたは一生安眠できませんよぉ」
と喪黒は言い、
「私があなたをゆっくりと寝られるようにして差し上げましょう、椅子で!あなたが安眠するためには椅子が一番です、あなたは椅子で眠るのです、ゆったりと椅子で眠れます、ドーン!」
と、安楽に指を差す。
翌朝、まだ従業員が誰も出勤してこない印刷所の事務所に一本の電話が鳴り響いていた。
事務所で寝ていた安楽は、
「…まったく、こんな朝早くから、はいはい今出ますよ」
とぼやきながら、電話に向かってギギギギギッ…と手を伸ばす。
「はい、もしもし?」
と安楽が電話に出ると、電話の主は妻だった。
昨晩印刷所で寝た様子の安楽を心配して電話をかけてきた妻に、
「ああ、大丈夫だよ、あぁ、ぐっすり眠れたよ、…きっとこれからもな」
と、安楽は妙にスッキリとした顔で答える。
そんな安楽の顔は茶色い木のような質感になっており、電話を握る手は椅子の肘掛けのようになっており、身体は完全に椅子になっていた。
自らが椅子になることでようやく安眠できるようになった安楽は、久しぶりにゆっくりと眠れてとても心穏やかな顔をしていた。
そんな安眠を椅子にした張本人の喪黒は、
「それにしても安らかに眠れる場所というのは人それぞれなんですねぇ、しかし本当素晴らしい寝場所が得られて安楽さん、イッスねぇ、オーホホホホホホ」
と、ひとりごちながら街中へと去って行くのだった。
『椅子男』のレビュー
最後が衝撃的なオチの話ですね。
椅子と化した安楽さんの見た目が強烈です。
『笑ゥせぇるすまん』の中には人外にされた客も結構いますが、その中でも割と上位に入るくらい凄まじい見た目に変えられている気がします。
個人的にお腹の辺りに穴が開いていて、そこから骨?臓器?が見えているのが最高にグ口く感じますね。
椅子になっているのにここらへんが妙に人間味を残していて生々しいです。
しかし端から見たら強烈なバッドエンドですが、安楽さん本人的には椅子になって安眠できるようになったのでハッピーエンド…なのですかね?
最後ずいぶんと穏やかな顔をしていましたしね。
本人的には幸せなのかも?ということで、この話のバドエン度は星3つにしてみました。
というか、喪黒さんが安楽さんにベッドをプレゼントした時は、
「絶対にこのベッドで何かあるでしょ!寝心地が良すぎてこのベッドから動けなくなるとか」
と、絶対にこのベッドが何かよからぬもので破滅に導くアイテムなんだ!と思いましたが…まさかのベッドはただの寝心地の良い普通のベッドでしたね。笑
魔の巣に置いてあったベッドなのでてっきりこれが破滅のアイテムかと思いました。
…それにしても魔の巣に2階があるとは。
喪黒さんマスターに許可もとらずにしれっと2階に上がって行きましたね。
やはり2人は悪魔の上司と部下の関係で、魔の巣は2人の悪魔活動の本拠地なのでしょうかね…?笑
その辺りの考察はこちらの記事にまとめていますので、よろしければ確認してみてください↓
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