引用元:笑ゥせぇるすまん『フクロウの目』
今回はアニメ『笑ゥせぇるすまん』の、
「第42話『フクロウの目』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
『フクロウの目』はこんなお話
バドエン度 ★☆☆☆☆
怖さ度 ★☆☆☆☆
グ口度 ★☆☆☆☆
『フクロウの目』のあらすじ
フクロウが好きな、カメラマンの耳津 邦夫(みみづ くにお)32歳。
耳津はフクロウの写真を撮ったり生態を調べたりするのが好きで、よく森へフクロウを探しに行っていた。
しかし耳津のフクロウ好きを耳津の妻はよく思っておらず、
「あなた!何日もうちを開けっ放しでたいしてお金にならないフクロウばっかり追いかけ回して!あなたは私やショウイチがどうなってもいいの!?」
と、もっと妻子のことを考えてと耳津にヒステリックに喚く。
「いや、あの、どうなってもいいなんて…」
と、しどろもどろになる耳津に、
「それに何よ!この変な塊は!?」
と、妻は部屋に転がっていた大量の小さな緑色の固形物を見やる。
「ああこれはペリットだよ、フクロウは獲物を丸呑みにするからあとから消化できないものをまとめて吐き出すんだ、ほらネズミの骨!」
と、ペリットを削って笑顔でネズミの骨を見せる耳津に、
「いやーっ!」
と妻は叫び、
「もういい加減にしてよ!仕事はどうしたのよ!稼いできなさいよ!」
と、さらにヒートアップして耳津をなじる。
そんな妻に耳津はタジタジになりつつも、
『…こんなに素晴らしい被写体なのに、どうして女房には理解できないのかなぁ』
と、フクロウを追うことをやめられずにいた。
そんな耳津は、ある日森で喪黒福造と出会う。
「私はフクロウの生態写真を撮るのが生きがいなんです!」
と笑顔で話す耳津に、
「しかしフクロウも真夜中にせっせと餌を集めて雛を養っているのでしょう?あなたも家にいる雛を養わなければいけませんよ」
と、喪黒は言う。
「…そうなんです、それでいつも女房に文句を言われて」
と、耳の痛いことを言われて俯く耳津に、
「どうでしょう、しばらく森のフクロウを追うのをやめて都会のフクロウを撮ってみては?しかもその写真は高く売れるのです、きっとあなたのご家族のためになると思いますがねぇ」
と、喪黒は提案をする。
「都会にフクロウなんかいるんですか?」
と訝しる耳津に、
「ご案内いたしましょう」
と喪黒は言い、耳津を連れて都会のとある高級旅館の庭園へと行く。
「こんなところに本当にフクロウなんかいるんですか?」
と耳津がキョロキョロと辺りを見回していると、高級旅館の入口から二人組の男せいが出てくる。
「さぁ来ましたよ、あの人たちを撮るのです!早く!」
と、コソコソと喪黒に言われた耳津は、
「は、はい」
と、わけがわからないまま庭園の陰から男せいたちを盗撮する。
「…あれが何でフクロウなんですか?」
と不思議がる耳津に、
「あの二人のうちひとりは今リベート問題で渦中の代議士、もうひとりは某大企業の副社長です、どうです?都会の夜を音もなく飛び密かに活動する彼らはまさにフクロウと言えるでしょう、同じフクロウでもこの写真は高く売れますよ」
と、喪黒は説明をする。
「冗談じゃない!僕はこんなものを撮るためにカメラマンになったんじゃありませんよ!」
と、スキャンダル写真を撮らされたと知って激怒する耳津だったが、
「この仕事でお金が入ればあなたが森のフクロウを撮りに行くのを奥さんも快く送り出してくれるでしょうなぁ、月の半分は街のフクロウを、残り半分は森のフクロウを撮る、悪い話ではないと思いますよぉ」
と喪黒に言われて、
『…確かに、このままだと女房に離婚されてしまいそうだしな、これも女房と子供のためか』
と、気が乗らないながらも家族との生活のために喪黒に勧められたスキャンダル写真を撮る仕事を始めることにする。
その後耳津は月の半分で芸能人や有名人のスキャンダル写真を撮り、残りの半分でフクロウの写真を撮る生活を始める。
耳津が撮ったスキャンダル写真は週刊誌に高く売れ、耳津は以前よりも収入が格段に良くなった。
生活にゆとりができて妻にも喜ばれるようになった耳津だったが、しかし耳津はスキャンダル写真を撮る度に、
『…俺はこんな写真を撮るためにカメラマンになったんじゃない』
と虚しくなり、心がどんどん荒んでいった。
そんなある日、耳津は森にフクロウの写真を撮りに行ったっきり都会に戻るのが嫌になり何日も森で過ごしてしまう。
そんな耳津の元に喪黒がやって来る。
「耳津さん、私は良かれと思ってしたことでしたがかえってあなたの心に隙間を作ってしまったようですなぁ」
と静かに話す喪黒に、
「収入は以前と比較にならないくらい増えて妻は大喜びですよ、でも逆に心はますます虚しくなって…」
と、耳津は溜息をつく。
そんな耳津に、
「あなたはもう都会のフクロウを撮るのはおやめなさい」
と喪黒は諭すが、
「そうしたいのは山々ですが、妻や子供のことを考えると…」
と、耳津はやめたくてもやめられないと悩む。
すると喪黒は、
「家も世間も捨てるのです、何もかも捨ててフクロウになりきるのです」
と言う。
「え!?そ、そんな無茶な!」
と驚く耳津に、
「このまま都会のフクロウを撮り続ければ不安定なあなたの精神はめちゃめちゃになってしまいますよぉ」
と喪黒は言い、
「耳津さん、あなたはフクロウのように生きなければならないのです、ドーン!」
と指を差す。
数日後、耳津がいた森には、
「あなたぁー!あなた!あなたぁー!お願ーい!嫌な仕事ならやめてもいいから帰ってきてちょうだーい!」
と、耳津の妻の悲痛な叫びが響いていた。
妻は何日も帰ってこない耳津を心配して森まで探しに来たのだった。
妻がしばらく森を探していると、突然目の前に見覚えのある固形物が降ってくる。
「ペリット…!」
と、それが以前耳津に見せられたペリットだと気付いた妻はそっと木の上を見やる。
するとそこには、夕日の逆光の中で目だけを爛々と光らせた大きな大きなフクロウがいた。
しかしよく見るとそのフクロウは耳津だった。
フクロウになりきっているかのように黙って木の上に止まっている耳津を見た妻は、
「あ、あなたぁ…ああ…」
と絶望したように呟き、その場に膝をつく。
一方森のどこかにいる喪黒は、
「さようなら耳津さん、あなたは今が一番幸せなんでしょうねぇ、そう私だって時々喪黒フクロウになりたくなりますもの、オーホホホホホホ」
と、ひとりごちながら去って行くのだった。
『フクロウの目』のレビュー
珍しく喪黒さんが客の心の隙間を埋めるどころか広げてしまった回ですね。
こんなこともあるのですね。
そしてそれをなかったことにするかのように、
「何もかも捨ててフクロウになりきるのです」
と半ば無理矢理耳津さんをフクロウにしてしまった喪黒さんですが…これは耳津さん的にはどう思っているのでしょうね?
喪黒さんは、
「あなたは今が一番幸せなんでしょうねぇ」
と言っていて、一応フクロウにされた耳津さんも最後に『ニヤリ』と笑ってはいましたが…果たして本当に耳津さんは幸せだと思っているのか、イマイチ定かではないのですよね。
というか、『フクロウが好き』と『フクロウになりたい』はまた別物のような気がするのですが…。
しかし、耳津さんはあくまでもフクロウの”なりきり“なのですよね。
喪黒さんに「ドーン!」されて人外にされる客も結構多いのでてっきり耳津さんも完全にフクロウにされてしまったのかと思いきや、身体などが人間のままのようなのであくまでもフクロウの”なりきり“みたいですね。
第7話『ナマケモノ』の佐保さんと同じパターンですね。
なので妻が必タヒに説得すればワンチャン連れて帰れるのでは?と思ってしまいました。
まぁ、すでにフクロウと同じような食生活をしていてフクロウ化がだいぶ進んでいるようなので難しそうではありますが…。
それにしても、森まで探しに来てくれて、
「嫌な仕事ならやめてもいいから帰ってきてちょうだーい!」
と言ってくれる割と優しい妻と、自分に懐いてくれている可愛い息子がいるのに、この終わり方はなんだか気の毒ですね…。
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