引用元:笑ゥせぇるすまん『長期休暇』
「第71話『長期休暇』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
あらすじ・レビューにネタバレを含みます。
セリフは省略しているため一語一句同じではありません。
ご了承ください。
『長期休暇』はこんなお話
ハピエン度 ☆☆☆☆☆
後味の良さ度 ☆☆☆☆☆
怖さ度 ★★☆☆☆
グ口度 ★☆☆☆☆
『長期休暇』のあらすじ
長期休暇中で会社を休んでいる、サラリーマンの長井 安実(42)
長井の会社では40歳以上に1ヶ月の長期休暇制度が設けられており、長井はその長期休暇の真っ最中なのだった。
しかし始めは長期休暇を楽しみにしていた長井だったが、いざ長期休暇に入ると長井はだんだんと暇を持て余し始めて手持ち無沙汰になってくる。
ずっと家でゴロゴロしているため妻からも疎ましく思われ始め、居た堪れなくなった長井は休暇中なのに毎日通勤時と同じ時刻に家を出て外を当てどもなくブラブラとし、退勤時と同じ時刻に家に帰るようになっていた。
そんな長井は、ある日電車の中で喪黒福造と出会う。
「…こんなことあと20日間も続けたら、変になっちゃいますよぉ」
と、辛そうに頭を抱える長井に、
「よろしい、私があなたの心と時間の隙間をお埋めしましょう」
と喪黒は言い、あるボランティアを紹介する。
それは病弱な人のリハビリに付き合うというボランティアだった。
「ボランティアねぇ…」
とあまり気乗りしないまま、喪黒に言われたマンションの304号室を訪れる長井。
するとそこには、ベッドに座る若くて美くしい女せいがいた。
「わざわざお越しいただきまして申し訳ありません」
と丁寧に挨拶する女せいに長井は、
「は、はい」
と、呆気に取られたように返事をする。
後日、再び喪黒に会った長井は、
「私始めてボランティアをやってみて、人に尽くすのがいかに大切かよくわかりました!お陰で長期休暇を最高に有意義に使うことができます!」
と、熱意高く喪黒にボランティアへの意気込みを語る。
そんな長井に、
「ほーそうですかぁ、そうおっしゃるならしばらく続けてみてください」
と喪黒は言いつつ、
「ただひとつだけ忠告しておきますが、ボランティアは神の心で奉仕する無償の行為なのです、ですから奉仕する相手に決して個人的な感情を持たないようにしてくださいねぇ」
と、忠告する。
喪黒の忠告に、
「は、はぁ」
と、長井は力なく返事をする。
数日後、女せいへのリハビリにも慣れてきた長井は、
『毎日がとても楽しみだ』
と、充実した日々に喜びを感じていた。
しかしそれと同時に長井は、
『彼女が一日も早く良くなることを願いながらも、いつまでも世話してあげたいという矛盾した気持ちもある…』
と、複雑な心境にもなっていた。
長井はすっかり女せいに対して私的な感情を持つようになっていたのだった。
その証拠に、長井は妻にボランティアに行っていることは話していたが、相手は若い女せいではなくおじいさんだと伝えていた。
「明日も出掛けるんでしょ?ずいぶんご熱心だこと」
と、どこか厭味ったらしく言う妻に、
「あぁ、おじいさんがすっかり僕を頼りにして待っているんでね、いや〜30年後の自分だと思うと人ごとじゃないんでね…」
と、長井はどぎまぎしながら答える。
そんなある日、長井は妻に付けていた日記を見られてしまい、ボランティアの相手が若い女せいなこととその女せいに長井が好意を持っていることを知られてしまう。
怒った妻に家を追い出された長井は、行く当てがなく戸惑う。
そんな長井の元に現れた喪黒は、
「だから言ったでしょ、ボランティアに個人的な感情を持ってはいけないと」
と言いつつ、
「心配いりませんよ、例の304号室へ行けばいいじゃありませんか。
ただし、何度も言うようですがボランティアというものは神の心で奉仕する無償の行為だということを忘れちゃいけませんよ」
と、長井に女せいの部屋へと行くように勧める。
喪黒の言葉に、
「わ、わかってますとも」
と長井は答え、喪黒に言われた通り意気揚々と女せいの部屋へと行く。
いつも通りマンションの304号室を訪れる長井。
「私です!お邪魔します!さぁ今日から泊まり込みでお世話させてもらいますよ」
と、ここに居座る気満々で嬉々として女せいに声を掛ける長井。
しかし部屋にいたのはいつもの女せいではなく、何故かヨボヨボのおじいさんだった。
床に伏せるおじいさんは、
「いや、よ〜来てくださった。これからはワシを30年後の自分だと思ってよろしく面倒見てくだされや」
と、長井に言う。
驚愕した長井は、その場でアワアワと絶望の表情を浮かべる。
そんな長井を見ておじいさんは、
「しぇーしぇしぇしぇしぇ」
と、不気味に笑う。
その顔はどこか長井に似ていて、まるで30年後の長井の姿のようだった。
『長期休暇』のレビュー
最後床に伏せる女せいがおじいさんに変わってしまうこのお話。
あの女せいはどこへ行ってしまったのでしょう?
まぁ目が緑だったので、最初から喪黒さんの手下だったのかもしれないですけれどね(喪黒福造の手下は目が緑または青という説があるのです。詳しくはこちらを→『【喪黒福造の正体】人間じゃない6つの証拠!悪魔?何者?何がしたいのか?』)
この話は、長井さんの「いや〜30年後の自分だと思うと人ごとじゃないんでね…」というセリフが最後伏線回収のようになっていてなかなか凝っていますね。面白いです。
それにしても長井さんの会社、『40歳以上に1ヶ月の長期休暇制度が設けられている』なんてすごくいい会社ですね。
時代ですかね?
今も大手とかはこういった制度がある会社もあるのですかね?
最近は人手不足なのでなさそうな気もしますが…。
長期休暇に暇を持て余して手持ち無沙汰になるというのも、この時代ならではな気もしますね。
今は無料のコンテンツなどが溢れ返っているのでなかなか暇にならなさそうです(まぁ人によるかもしれませんが…)
笑うセールスマン わらうせえるすまん もぐろふくぞう 感想