引用元:笑ゥせぇるすまん『安心カプセル』
今回はアニメ『笑ゥせぇるすまん』の、
「第57話『安心カプセル』のネタバレ・レビュー」
についてご紹介していきたいと思います!
「この話の流れを簡潔に知りたい」
「この話のおさらいをしたい」
「この話のオチってどんなだったっけ?」
と気になる方はぜひご覧ください。
『安心カプセル』はこんなお話
バドエン度 ★★★★★
怖さ度 ★★★★★
グ口度 ☆☆☆☆☆
『安心カプセル』のあらすじ
車上生活をしている、サラリーマンの浦成 平一(うらなり へいいち)51歳。
浦成は7年前に無免許で車を暴走させて大勢に迷惑をかける事故を起こし、それ以来家に居場所をなくして車上生活をしていた。
そんな浦成は、ある日車の中で喪黒福造と出会う。
いきなり後部座席に現れた喪黒に、
「な、なんですかあんたは一体!?」
と浦成が驚くと、
「お忘れですか浦成さん、私ですよ私」
と喪黒は言いながら名刺を差し出す。
名刺を見た浦成は、
「も、喪黒さん!」
と、喪黒のことを思い出す。
浦成は7年前に喪黒と出会い、車の免許を取るために運転の練習を見てもらったことがあったのだった。
「あのあと無事に免許が取れたんですねぇ、よかったよかった」
と言う喪黒に、
「それがよくないんです、私ベロベロの状態だったんでその時の記憶がまったくないんですが、無免許酔っぱらい運転で街中めちゃくちゃにしちゃったんですよ…示談で何とか収めたんですが大勢の人に迷惑かけちゃって、それ以来うちでも会社でも肩身の狭い思いしてます、ツライです…」
と浦成は喪黒との運転の練習中に記憶をなくして暴走し、それ以来家にも会社にも居場所をなくして車上生活をしていると話す。
しかし浦成は、
「ここにいると現実の煩わしいことみんな忘れてゆったりできるんですよ、免許が取れてよかった、今では夜もずーっとここで過ごすことが多いんです」
と、意外にも車上生活は気ままでリラックスできると言う。
車上生活を続ける内に、浦成は狭い車の中が最も安心できる空間になっていたのだった。
そんなある日、浦成の車が老朽化で故障して動かなくなってしまう。
「車が壊れて安心して眠れる場所がなくなった…」と落ち込む浦成は喪黒の勧めでカプセルホテルに行ってみるが、カプセルホテルは密室といっても完全に外界から遮断されている空間ではなかったため浦成は安心して眠ることができなかった。
「安住の場所がなくなりました、はぁ…私はこれからどうすればいいんでしょう、車を買い替えるゆとりもありませんし…」
と途方に暮れる浦成に、
「よろしい私にお任せください、セールスマンの誇りにかけてもあなたが安心できる場所を提供いたしましょう」
と喪黒は言い、浦成をCAPSULEというホテルへと連れて行く。
CAPSULEとホテルの外観に書いてあるものの、
「今度はただのカプセルホテルじゃありませんよ」
と言う喪黒は、ホテルの扉を開いて浦成に中を見せる。
ホテルの中は広い倉庫のようになっており、その中には人ひとりが寝て入れそうなたくさんのドーム型のカプセルが置かれていた。
「究極の安心カプセルです」
と言う喪黒は、たくさん置かれているカプセルの内のひとつを開く。
するとカプセルの中は緑色の水で満たされていた。
「中は水ですか?」
と驚く浦成に、
「この水は人間と同じ温度に保たれた栄養エキスです、その中に浮いていれば冬眠のようにぐっすりと眠れますよぉ」
と、喪黒は説明する。
「いや〜でも、これはちょっと…」
と、見たこともないカプセルに浦成が警戒して入ることを拒んでいると、
「浦成さん、思い切ってこのカプセルの中に入るのです、そうすればあなたは現実と完全に遮断されて究極の安心を得られますよぉ」
と喪黒は言い、
「さぁ安心カプセルに入りなさーい、ドーン!」
と、浦成に指を差す。
喪黒に指を差された浦成は、その衝撃で飛ばされて安心カプセルの中へと入ってしまう。
バシャーンと浦成が安心カプセルの中の水に着地すると、その瞬間にカプセルの扉が閉まる。
自分の意志で安心カプセルに入ったわけではない浦成だったが、意外にもカプセルの中の水に仰向けの状態で揺蕩っていると心地良さを感じ、
『絶えず流れ出る新鮮な空気…自らの体重も感じさせない海水のような浮遊感…まさに究極の安心カプセル、まるで宇宙船に乗って時空を超えているようだ…』
と、浦成は安心カプセルの中でリラックスし、
『私はこの中で安心してゆったりと深ーい深ーい眠りに…』
と、考えている内にいつの間にか深い眠りについてしまう。
しばらくして意識が浮上した浦成は、
『…どれくらい時間が経っただろうか?数時間のようにも数日間のようにも思える』
と思いながら、『そろそろ起きるか』と安心カプセルの扉を押して開けてみる。
次の瞬間、浦成は驚愕に目を見開いて呆然とする。
浦成の安心カプセルの周りは瓦礫の山になっており、そこには自身がいたはずのホテルはおろか他の建物すら一切なかった。
どうやら浦成はかなり長い時間寝てしまったらしく、その間にいつの間にか日本は、世界は滅亡し、すべてが崩れ去って無に帰してしまったようだった。
人もひとりも見当たらず、世界にひとりきりになってしまった浦成は、
「うわあああああああ!?」
と絶望し、絶叫する。
一方その頃、いつも通り新宿の街中にいる喪黒は、
「今日もまたまた日本は平和でした、人にはそれぞれ安心できる場所が必要ですが、いくら自分だけの世界に閉じこもろうとしても社会生活を営んでいる以上それは無理ですよね、オーホホホホホホ」
と、ひとりごちながら去って行くのだった。
『安心カプセル』のレビュー
この話の客の浦成さんは、第2話『イージー・ドライバー』にも客として出てきた人ですね。
前の客がモブや脇キャラではなくまたガッツリと客として出てくる話はこの『安心カプセル』だけですかね。
非常に珍しいです。
というか浦成さん、『イージー・ドライバー』であれだけ街をひっちゃかめっちゃかにしていたのにまさかの示談で済んでいたのですね。
『イージ・ドライバー』の方のレビューにも書きましたが本当にビックリです。笑
それにしても浦成さんがダンプを暴走させて事故を起こしまくったのは喪黒さんがそそのかしたからなのに、
「私ベロベロの状態だったんでその時の記憶がまったくないんですが、無免許酔っぱらい運転で街中めちゃくちゃにしちゃったんですよ…」
と話す浦成さんに、
「ほぉ」
と、喪黒さんがお茶をすすりながら完全に他人事のような返事をしていたのには笑えました。
「ほぉ」
じゃないよ。笑
しかし浦成さんはその後うちにも会社にも居場所がなくなり車上生活をしているということは、どうやら『息子とドライブ』という夢は叶わなかったみたいですね。
そもそもその夢のために車の免許を取ろうとしていたのに、可哀想ですね。
まぁ、この話の最後で浦成さんはそれどころではないもっと可哀想な目に合いますが…。
安心カプセルから出たら世界が滅亡していた浦成さん。
これはなかなかのトラウマシーンでしたね。
結構インパクトが強い絵面でした。
しかも喪黒さんはいつも通り普通に新宿にいるというのがまた面白いですね。
浦成さんは安心カプセルで寝ている間に別の世界線へと行ってしまったのでしょうか?
『まるで宇宙船に乗って時空を超えているようだ…』
という浦成さんのセリフがちょっと伏線っぽくなっていたのですかね。
というか、浦成さん可哀想すぎますね…。
何気に『笑ゥせぇるすまん』のバッドエンドの中でもかなり酷いよりのバッドエンドに感じます。
世界が滅亡しているので、これはもう実質タヒでしょうしね…。
しかし明らかに別の時空に行ってしまったっぽい第38話『愛妻写真』の客の加古さんが別の回でしれっと普通に現実世界に戻ってきていたという描写もあったので、この回の浦成さんも何かしらの方法でしれっとまた今までいた世界線に戻って来られたらいいですね。
そうでないと、この回では特に悪いことをしていない浦成さんが可哀想すぎますからね…。
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